1. システム名 | 問い合わせmini
2. 目的
問い合わせminiは、小規模事業者・店舗向けに、ホームページや資料請求ページから届く問い合わせ対応を効率化するための無料ツールである。
Googleフォームで問い合わせを受け付け、Googleスプレッドシートに問い合わせ内容を蓄積し、GASにより受付完了メールの自動送信、問い合わせ台帳の管理、返信メール下書きの作成を行う。
完全自動対応ではなく、問い合わせ者への受付確認は自動化し、実際の回答は担当者が確認して送信する半自動運用を基本とする。
3. 想定利用者
対象は、次のような小規模事業者・店舗とする。
- 問い合わせ対応に時間がかかっている店舗
- 同じような質問に何度も返信している事業者
- 資料請求や商品説明依頼が多い事業者
- 専任の問い合わせ担当者を置けない小規模企業
- GoogleフォームやGmailを使って簡単に問い合わせ管理を始めたい事業者
4. V1.0の基本方針
V1.0では、システムを複雑にしすぎず、無料ダウンロード後にすぐ使える構成を優先する。
標準の問い合わせ受付方法は Googleフォーム とする。
WordPressフォーム連携やPHPフォーム連携は、V1.0では標準対象外とし、将来の有料導入支援または拡張機能として扱う。
5. 基本業務フロー
- 問い合わせ者がGoogleフォームから問い合わせを送信する。
- 回答内容がGoogleスプレッドシートに自動登録される。
- GAS(Google 提供のプログラムです)が新規問い合わせを検知する。
- 問い合わせ者へ受付完了メールを自動送信する。
- 問い合わせ台帳に受付メール送信日時・送信結果を記録する。
- 問い合わせ種別に応じて返信テンプレートを選択する。
- Gmailに正式回答メールの下書きを作成する。
- 担当者が下書きを確認・修正して送信する。
- 担当者が対応ステータスを更新する。
- 必要に応じてメモや次回対応日を登録する。
6. V1.0で実装する機能
6-1. Googleフォーム受付機能
Googleフォームを問い合わせ受付フォームとして利用する。
フォーム項目は、初期状態では以下を想定する。
| 項目名 | 必須 | 内容 |
|---|---|---|
| お名前 | 必須 | 問い合わせ者の氏名 |
| メールアドレス | 必須 | 自動返信・正式回答の送信先 |
| 会社名・店舗名 | 任意 | 法人・店舗の場合の名称 |
| 電話番号 | 任意 | 必要に応じた連絡先 |
| 問い合わせ種別 | 必須 | 商品説明、料金、資料請求など |
| 問い合わせ内容 | 必須 | 自由記述の問い合わせ内容 |
| 希望資料 | 任意 | 資料請求時に利用 |
| 備考 | 任意 | その他の補足 |
問い合わせ種別の初期選択肢は以下とする。
- 商品・サービスについて
- 料金について
- 資料請求
- 予約・来店について
- 操作方法について
- その他
6-2. 問い合わせ台帳管理機能
Googleフォームの回答シートをベースに、問い合わせ管理用の列を追加する。
管理列は以下とする。
| 管理項目 | 内容 |
|---|---|
| 問い合わせID | GASで自動採番する管理番号 |
| 対応ステータス | 未対応、下書き作成済、返信済、完了、要確認 |
| 受付メール送信日時 | 自動返信メールを送信した日時 |
| 受付メール送信結果 | 送信済、送信エラー |
| 正式回答下書き作成日時 | Gmail下書きを作成した日時 |
| 使用テンプレートID | 選択された返信テンプレート |
| 重複フラグ | 同一メールアドレスからの再問い合わせ判定 |
| 同一メール過去件数 | 同一メールアドレスの過去問い合わせ件数 |
| 担当者メモ | 社内用メモ |
| 次回対応日 | 後日対応が必要な場合の日付 |
| 完了日 | 対応完了日 |
6-3. 受付完了メール自動送信機能
問い合わせ送信後、問い合わせ者に受付完了メールを自動送信する。
このメールは問い合わせ内容への正式回答ではなく、問い合わせが正常に受け付けられたことを知らせるためのメールとする。
目的は、問い合わせ者の不安を減らし、同じメールアドレスからの重複送信を防ぐことである。
受付完了メールには、以下を含める。
- 問い合わせ受付のお礼
- 問い合わせを受け付けた旨
- 問い合わせ内容の控え
- 必要に応じて担当者より連絡する旨
- 自動送信メールである旨
受付完了メールの文面例は以下とする。
件名:お問い合わせを受け付けました
本文:
〇〇様
お問い合わせありがとうございます。
お問い合わせを受け付けました。
準備が整い次第送付させていただきます。
問い合わせ内容:
XXXXXXXXXXXXXX
XXXXXXXXXXXXXX
このメールは自動送信です。
6-4. 返信テンプレート管理機能
正式回答メールの下書き作成に使用するテンプレートを、別シートで管理する。
テンプレート管理シートの項目は以下とする。
| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| テンプレートID | T001などの管理番号 |
| 問い合わせ種別 | 商品説明、料金、資料請求など |
| テンプレート名 | 管理用名称 |
| 件名 | メール件名 |
| 本文 | メール本文 |
| 有効フラグ | 使用する、使用しない |
| 備考 | 管理用メモ |
本文では差し込み項目を利用できるものとする。
差し込み項目の例:
- {{お名前}}
- {{会社名・店舗名}}
- {{問い合わせ種別}}
- {{問い合わせ内容}}
- {{資料名}}
- {{資料URL}}
- {{店舗名}}
- {{署名}}
6-5. Gmail下書き作成機能
問い合わせ種別に応じて返信テンプレートを選び、Gmailに正式回答メールの下書きを作成する。
V1.0では正式回答メールの自動送信は行わない。
担当者がGmailの下書きを確認し、必要に応じて修正してから手動送信する。
これにより、誤回答、クレーム対応、個別見積、特殊な相談への自動返信事故を防ぐ。
6-6. 資料配布マスター機能
資料請求や商品説明への対応として、資料URLを管理するシートを用意する。
資料マスターの項目は以下とする。
| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 資料ID | D001などの管理番号 |
| 資料名 | サービス案内、料金表、導入事例など |
| 資料URL | Googleドライブ、Webページ、PDF等のURL |
| 対応問い合わせ種別 | 資料請求、商品説明など |
| 有効フラグ | 使用する、使用しない |
| 備考 | 管理用メモ |
資料URLは返信テンプレート本文に差し込めるものとする。
6-7. 重複問い合わせ判定機能
同じメールアドレスから複数回問い合わせがあった場合、問い合わせ台帳上で分かるようにする。
V1.0では、重複問い合わせを自動で拒否しない。
あくまで管理用の目印として、以下を記録する。
- 重複フラグ
- 同一メール過去件数
同一メールアドレスから24時間以内に複数回問い合わせがあった場合は、重複フラグを「重複あり」とする。
ただし、同じ人が別件で問い合わせる可能性もあるため、自動削除や自動停止は行わない。
6-8. ステータス管理機能
問い合わせごとの対応状況を管理する。
初期ステータスは以下とする。
| ステータス | 意味 |
|---|---|
| 未対応 | 問い合わせ受付後、まだ正式対応していない |
| 下書き作成済 | Gmail下書きが作成されている |
| 返信済 | 担当者が正式回答を送信済み |
| 要確認 | 個別確認、クレーム、見積など確認が必要 |
| 完了 | 対応が完了している |
| 対応不要 | スパム、誤送信など対応不要 |
V1.0では、Gmailで正式回答を手動送信した後の自動検知までは行わない。
担当者がスプレッドシート上で「返信済」「完了」などを更新する運用とする。
7. シート構成
問い合わせmini V1.0では、以下のシートを用意する。
| シート名 | 役割 |
|---|---|
| フォーム回答 | Googleフォームから自動登録される回答データ |
| 問い合わせ台帳 | 管理項目を含めた問い合わせ管理用シート |
| 返信テンプレート | 正式回答メールのテンプレート管理 |
| 受付メール設定 | 自動返信メールの件名・本文設定 |
| 資料マスター | 資料名・資料URLの管理 |
| 基本設定 | 店舗名、署名、送信者名などの設定 |
| ログ | GAS処理結果、エラー内容の記録 |
8. 基本設定シート
基本設定シートでは、利用者ごとに変更する値を管理する。
| 設定キー | 内容 |
|---|---|
| 店舗名 | メール本文や署名に利用する店舗名 |
| 送信者名 | Gmail送信者として表示する名称 |
| 返信先メールアドレス | 問い合わせ返信用メールアドレス |
| 署名 | メール末尾に差し込む署名 |
| 受付メール自動送信 | ON / OFF |
| Gmail下書き自動作成 | ON / OFF |
| 重複判定時間 | 24時間など |
| 管理者メールアドレス | エラー通知先 |
9. GAS処理概要
V1.0で想定するGAS処理は以下とする。
9-1. 初期設定処理
シート構成を確認し、不足しているシートや列があれば作成する。
9-2. フォーム送信時処理
Googleフォーム送信時のトリガーで実行する。
処理内容は以下とする。
- 新規問い合わせデータを取得する。
- 問い合わせIDを採番する。
- 同一メールアドレスの過去件数を確認する。
- 重複フラグを判定する。
- 受付完了メールを送信する。
- 送信結果を問い合わせ台帳に記録する。
- 問い合わせ種別に応じて返信テンプレートを選択する。
- Gmail下書きを作成する。
- 下書き作成結果を問い合わせ台帳に記録する。
- ログシートに処理結果を記録する。
9-3. 手動再実行処理
受付メール送信エラーや下書き作成エラーがあった場合、メニューから再実行できるようにする。
9-4. カスタムメニュー
スプレッドシート上に以下のメニューを追加する。
メニュー名:問い合わせmini
メニュー項目:
- 初期設定
- 選択行の受付メールを再送
- 選択行の返信下書きを作成
- 未対応分の下書きを一括作成
- ログを確認
10. V1.0で実装しない機能
V1.0では、以下は対象外とする。
- WordPressフォームとの直接連携
- PHP問い合わせフォームとの直接連携
- LINE連携
- チャットボット機能
- AIによる問い合わせ内容の自動回答
- 正式回答メールの完全自動送信
- Gmail送信済みメールの自動検知
- 顧客管理システムとの本格連携
- 添付ファイルの自動送信
- 複数担当者の権限管理
これらは、V1.1以降または有料導入支援の対象とする。
11. 将来拡張案
将来的には、以下の拡張を検討する。
V1.1候補
- WordPressフォーム通知メールのGmail取り込み
- Gmail受信メールから問い合わせ台帳への登録
- STEPminiとの連携
- LINEコマンドBOTmini との連携
- 資料請求後のフォローメール登録
- よくある問い合わせの集計
- 問い合わせ種別別の月次件数集計
有料版・導入支援候補
- WordPress Contact Form 7連携
- PHPフォーム連携
- 既存問い合わせフォーム改修
- 顧客管理システム連携
- 問い合わせ分類設計支援
- 返信テンプレート作成支援
- ステップメール導入支援
- 店舗別・担当者別の運用設計
12. V1.0の売り文句
問い合わせmini V1.0の訴求は、以下とする。
Googleフォームから届く問い合わせに、受付完了メールを自動返信。
よくある問い合わせには返信メールの下書きを自動作成。
最後は人が確認して送信できるので、小規模店舗でも安心して使える問い合わせ対応ツール。
13. V1.0の最小構成
最初にGAS作成へ進む場合、最低限必要な機能は以下とする。
- Googleフォーム回答の取得
- 問い合わせIDの採番
- 受付完了メールの自動送信
- 受付メール送信結果の記録
- 返信テンプレートの読み込み
- Gmail下書きの作成
- 対応ステータスの更新
- ログ記録
この8項目をV1.0の中核機能とする。





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