問い合わせmini V1.0 Web UI仕様
1. 本仕様の目的
本仕様は、問い合わせmini V1.0におけるWeb UI周りの設計方針をまとめるものである。
先に定義した問い合わせmini V1.0仕様では、Googleフォーム、Googleスプレッドシート、GAS、Gmail下書き作成、受付完了メール自動送信などの基本機能を中心に整理した。
本仕様では、利用者が実際に操作する画面、画面構成、操作ボタン、表示項目、SPA風の画面切り替え、GASとの連携方式を定義する。
2. 基本方針
問い合わせmini V1.0では、スプレッドシートを裏側のデータ保存場所として利用し、利用者の日常操作はWeb UIから行う。
スプレッドシートを直接編集する運用も可能だが、零細企業・店舗向けの無料ツールとしては、できるだけ画面上のボタン操作で完結することを目指す。
Web UIは、GASのHTMLサービスを利用して作成する。
ファイル構成は以下とする。
Code.gs
index.html
GASファイルを細かく分割せず、V1.0ではCode.gsに処理を集約する。
HTML、CSS、JavaScriptもindex.htmlにまとめる。
これにより、配布・コピー・修正・保守を簡単にする。
3. Web UIの位置づけ
問い合わせminiのWeb UIは、以下の目的で利用する。
- 問い合わせ一覧の確認
- 未対応問い合わせの確認
- 問い合わせ詳細の確認
- 対応ステータスの変更
- 担当者メモの保存
- 受付メールの再送
- Gmail正式回答下書きの作成
- 重複問い合わせの確認
- 基本設定の確認
- ログの簡易確認
一方、V1.0では高度なマスター編集画面までは作り込まない。
返信テンプレート、受付メール設定、資料マスター、基本設定の詳細編集は、原則としてスプレッドシート側で行う。
4. 画面起動方法
V1.0では、以下の2方式に対応できる設計とする。
4-1. スプレッドシートメニューから起動
スプレッドシートを開き、上部メニューから以下を選択する。
問い合わせmini
→ 管理画面を開く
この操作により、HTML画面を表示する。
初期版では、サイドバー表示またはダイアログ表示のどちらでもよい。
ただし、一覧管理を行うため、将来的にはWebアプリ表示を優先する。
4-2. WebアプリURLから起動
GASをWebアプリとしてデプロイし、専用URLから管理画面を開く。
STOCKminiやTECN NEWSと同じく、ブラウザ上で専用画面として操作できる形を想定する。
V1.0では、WebアプリURL起動を主軸としつつ、必要に応じてスプレッドシートメニューからも画面を開けるようにする。
5. UI構成
問い合わせmini V1.0のWeb UIは、SPA風の1画面構成とする。
ページ遷移を増やさず、index.html内で表示内容を切り替える。
主な画面は以下とする。
- ダッシュボード画面
- 問い合わせ一覧画面
- 問い合わせ詳細画面
- 設定確認画面
- ログ確認画面
V1.0では、すべてを完全な別ページとして作らず、同一HTML内で表示エリアを切り替える方式とする。
6. 共通レイアウト
Web UIの基本レイアウトは以下とする。
6-1. ヘッダー
画面上部に以下を表示する。
- システム名:問い合わせmini
- バージョン:V1.0
- 店舗名または会社名
- 更新ボタン
表示例:
問い合わせmini V1.0
サンプル店舗 お問い合わせ管理
6-2. ステータスカード
ヘッダー下に、問い合わせ状況を示すカードを表示する。
表示するカードは以下とする。
- 未対応
- 下書き作成済
- 要確認
- 返信済
- 完了
- 重複あり
各カードには件数を表示する。
例:
未対応:5件
下書き作成済:3件
要確認:1件
重複あり:2件
ステータスカードをクリックすると、そのステータスで問い合わせ一覧を絞り込めるようにする。
6-3. メインエリア
メインエリアには、問い合わせ一覧、詳細、設定、ログを切り替えて表示する。
V1.0では、左メニューを必須とせず、上部タブまたはボタンで切り替える。
表示切り替えボタン例:
- 一覧
- 未対応
- 要確認
- 設定
- ログ
7. ダッシュボード画面
7-1. 目的
問い合わせ状況を一目で確認するための画面。
7-2. 表示項目
ダッシュボードには以下を表示する。
- 未対応件数
- 下書き作成済件数
- 要確認件数
- 返信済件数
- 完了件数
- 重複あり件数
- 本日の問い合わせ件数
- 直近の問い合わせ一覧
7-3. 操作
ダッシュボード上では、以下の操作を可能とする。
- 最新状態に更新
- 未対応一覧を表示
- 要確認一覧を表示
- 直近問い合わせの詳細表示
8. 問い合わせ一覧画面
8-1. 目的
問い合わせを一覧で確認し、対応が必要な問い合わせを探しやすくする。
8-2. 表示項目
問い合わせ一覧では、以下の項目を表示する。
- 問い合わせID
- 受付日時
- お名前
- 会社名・店舗名
- 問い合わせ種別
- 対応ステータス
- 重複フラグ
- 受付メール送信結果
- 下書き作成結果
- 操作ボタン
8-3. 一覧の並び順
初期表示では、受付日時の新しい順に表示する。
未対応の問い合わせが上に来るようにすることも検討できるが、V1.0では新着順を基本とする。
8-4. 絞り込み
V1.0で用意する絞り込みは以下とする。
- 全件
- 未対応
- 下書き作成済
- 要確認
- 返信済
- 完了
- 重複あり
8-5. 検索
V1.0では簡易検索を実装する。
検索対象は以下とする。
- お名前
- メールアドレス
- 会社名・店舗名
- 問い合わせ内容
検索はHTML側で取得済みデータを絞り込む簡易検索でもよい。
8-6. 操作ボタン
問い合わせ一覧には、各行に以下の操作ボタンを表示する。
- 詳細
- 下書き作成
- 要確認
- 完了
V1.0では、一覧上での操作を増やしすぎない。
詳細確認が必要な操作は、問い合わせ詳細画面で行う。
9. 問い合わせ詳細画面
9-1. 目的
1件の問い合わせ内容を確認し、対応操作を行う。
9-2. 表示項目
問い合わせ詳細画面では、以下を表示する。
- 問い合わせID
- 受付日時
- お名前
- メールアドレス
- 会社名・店舗名
- 電話番号
- 問い合わせ種別
- 希望資料
- 問い合わせ内容
- 対応ステータス
- 受付メール送信日時
- 受付メール送信結果
- 正式回答下書き作成日時
- 下書き作成結果
- 重複フラグ
- 同一メール過去件数
- 担当者メモ
- 次回対応日
- 完了日
9-3. 操作ボタン
詳細画面では、以下の操作ボタンを表示する。
- 受付メール再送
- Gmail下書き作成
- ステータスを未対応にする
- ステータスを要確認にする
- ステータスを返信済にする
- ステータスを完了にする
- メモ保存
- 一覧に戻る
9-4. メモ保存
担当者メモは、詳細画面上で編集できるようにする。
保存ボタンを押すと、問い合わせ台帳の担当者メモ列に反映する。
9-5. ステータス変更
ステータス変更ボタンを押すと、問い合わせ台帳の対応ステータスを更新する。
完了にした場合は、完了日を自動入力する。
返信済にした場合は、V1.0では実際のGmail送信済み確認は行わず、担当者の手動判断による更新とする。
10. 設定確認画面
10-1. 目的
基本設定シートの内容をWeb UI上で確認できるようにする。
10-2. 表示項目
設定確認画面では、以下を表示する。
- 店舗名
- 送信者名
- 返信先メールアドレス
- 管理者メールアドレス
- 受付メール自動送信 ON/OFF
- Gmail下書き自動作成 ON/OFF
- 重複判定時間
- タイムゾーン
- 署名
10-3. 編集方針
V1.0では、設定編集は原則としてスプレッドシート側で行う。
Web UIでは設定内容の確認を中心とする。
ただし、将来的にはWeb UIから設定変更できるよう拡張する。
11. ログ確認画面
11-1. 目的
GAS処理結果やエラーを簡単に確認できるようにする。
11-2. 表示項目
ログ画面では、最新のログを新しい順に表示する。
表示項目は以下とする。
- ログ日時
- 処理区分
- 問い合わせID
- 結果
- メッセージ
- 詳細
11-3. 表示件数
V1.0では、最新50件程度を表示する。
詳細なログ確認はスプレッドシートのログシートで行う。
12. GASとHTMLの連携方式
Web UIからGAS処理を呼び出す場合は、google.script.run を使用する。
HTML側から呼び出す主なGAS関数は以下とする。
- getDashboardData()
- getInquiryList()
- getInquiryDetail(inquiryId)
- updateInquiryStatus(inquiryId, status)
- saveInquiryMemo(inquiryId, memo, nextActionDate)
- resendAutoReply(inquiryId)
- createReplyDraft(inquiryId)
- getSettingsForUi()
- getRecentLogs()
GAS側は、各関数でスプレッドシートを読み書きし、結果をHTML側に返す。
13. データ取得方針
問い合わせ一覧は、問い合わせ台帳シートから取得する。
V1.0では問い合わせ件数が少ない前提のため、問い合わせ台帳の全行を取得してHTML側で表示・絞り込みしてよい。
ただし、件数が多くなった場合に備えて、将来的にはGAS側でステータス別・件数制限付き取得に変更できる設計とする。
初期表示件数は、最新100件程度を想定する。
14. デザイン方針
問い合わせminiは、小規模事業者・店舗向けの業務ツールである。
そのため、派手な装飾よりも、分かりやすさ、見やすさ、押しやすさを優先する。
基本デザインは以下とする。
- 白背景
- 薄いグレーのカード
- ステータス別の色ラベル
- 大きめの操作ボタン
- 一覧は見やすいテーブル形式
- 詳細はカード形式
- スマホでも見やすい1カラム対応
15. ステータス表示色
対応ステータスは、ラベル表示とする。
初期の色分けは以下を想定する。
| ステータス | 表示イメージ |
|---|---|
| 未対応 | 赤系 |
| 下書き作成済 | 青系 |
| 要確認 | オレンジ系 |
| 返信済 | 緑系 |
| 完了 | グレー系 |
| 対応不要 | 薄いグレー |
| 重複あり | 注意色 |
色はCSSで定義し、HTML内でクラスを切り替える。
16. スマホ対応
問い合わせminiのWeb UIは、スマホでも確認できるようにする。
ただし、V1.0ではスマホでの本格入力作業よりも、問い合わせ状況の確認を優先する。
スマホ表示では、一覧テーブルを横スクロールまたはカード形式に切り替える。
推奨は、スマホ時に問い合わせ一覧をカード形式で表示することである。
スマホカード表示では、以下を表示する。
- 問い合わせID
- 受付日時
- お名前
- 問い合わせ種別
- ステータス
- 詳細ボタン
17. 操作時の確認表示
誤操作を防ぐため、以下の操作では確認メッセージを表示する。
- 受付メール再送
- Gmail下書き作成
- 完了にする
- 対応不要にする
確認メッセージ例:
この問い合わせのGmail下書きを作成します。よろしいですか?
この問い合わせを完了にします。よろしいですか?
18. 処理中表示
GAS処理には数秒かかる場合があるため、ボタン押下時には処理中表示を行う。
例:
処理中です。しばらくお待ちください。
処理完了後は、以下のように結果を表示する。
- 受付メールを送信しました
- Gmail下書きを作成しました
- メモを保存しました
- ステータスを更新しました
- エラーが発生しました
19. エラー表示
エラーが発生した場合は、画面上に分かりやすく表示する。
V1.0では、専門的なエラーをそのまま表示しすぎず、利用者向けの簡単な説明を表示する。
例:
受付メールを送信できませんでした。メールアドレスやGmailの送信権限を確認してください。
Gmail下書きを作成できませんでした。テンプレート設定を確認してください。
詳細なエラー内容はログシートに記録する。
20. V1.0でWeb UIから操作できる範囲
V1.0でWeb UIから操作できる機能は以下とする。
- 問い合わせ一覧表示
- 問い合わせ詳細表示
- ステータス変更
- 担当者メモ保存
- 次回対応日保存
- 受付メール再送
- Gmail下書き作成
- 設定確認
- ログ確認
21. V1.0でWeb UIから操作しない範囲
V1.0では、以下はWeb UIから操作しない。
- Googleフォーム項目の編集
- 返信テンプレートの本格編集
- 受付メール本文の編集
- 資料マスターの本格編集
- 基本設定の本格編集
- シート構成の変更
- ユーザー権限管理
- 複数担当者管理
- 正式回答メールの直接送信
これらは、スプレッドシート側での編集、またはV1.1以降の拡張対象とする。
22. ファイル構成
問い合わせmini V1.0のGAS・HTML構成は以下とする。
Code.gs
index.html
Code.gsに含める主な処理
- onOpen()
- doGet()
- setupInquiryMini()
- showInquiryMiniUi()
- getDashboardData()
- getInquiryList()
- getInquiryDetail()
- updateInquiryStatus()
- saveInquiryMemo()
- resendAutoReply()
- createReplyDraft()
- getSettingsForUi()
- getRecentLogs()
- logMessage()
- その他共通処理
index.htmlに含める主な処理
- HTML構造
- CSS
- JavaScript
- ダッシュボード表示
- 問い合わせ一覧表示
- 詳細表示
- 設定表示
- ログ表示
- ボタン操作
- google.script.runによるGAS呼び出し
23. Web UIの初期表示
Web UIを開いたときは、以下の順で表示する。
- 基本設定を取得する
- ダッシュボード件数を取得する
- 問い合わせ一覧を取得する
- ダッシュボードと一覧を表示する
初期表示では、最新問い合わせを新しい順に表示する。
24. Web UIとシートの役割分担
問い合わせmini V1.0では、Web UIとスプレッドシートの役割を以下のように分ける。
Web UIで行うこと
- 日常的な問い合わせ確認
- 対応状況の確認
- ステータス更新
- メモ保存
- 下書き作成
- 受付メール再送
スプレッドシートで行うこと
- 初期設定
- 返信テンプレート編集
- 受付メール本文編集
- 資料URL登録
- ログ詳細確認
- データの直接確認・バックアップ
25. 将来拡張
V1.1以降では、以下のWeb UI拡張を検討する。
- 返信テンプレート編集画面
- 資料マスター編集画面
- 基本設定編集画面
- 問い合わせ種別別の集計グラフ
- 月次問い合わせ件数集計
- STEPmini連携ボタン
- 資料請求後フォロー登録
- WordPressフォーム取り込み状況画面
- 複数担当者対応
- 担当者別フィルター
- スマホ専用カードUIの強化
26. V1.0 Web UIの結論
問い合わせmini V1.0では、Web UIを導入することで、スプレッドシートを直接操作しなくても問い合わせ対応ができるようにする。
ただし、無料版としての分かりやすさと保守性を優先し、GASはCode.gs 1本、HTMLはindex.html 1本で構成する。
画面はSPA風に1画面内で切り替え、問い合わせ一覧、詳細、ステータス変更、メモ保存、受付メール再送、Gmail下書き作成を中心に実装する。
設定やテンプレート編集はV1.0ではスプレッドシート側に残し、日常業務で使う部分をWeb UI化する。





コメント