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  4. 商品マスターの項目一覧とは?在庫管理で最低限決めるべき基本項目を解説| SKU

商品マスターの項目一覧とは?在庫管理で最低限決めるべき基本項目を解説| SKU

2026 6/10
在庫管理 SKU・JAN・商品コード 未分類
2026年6月10日
商品マスターの管理と活用
目次

H2-1 商品マスターとは?在庫管理の土台になる基本データ

商品マスターとは、在庫管理や販売管理で扱う「商品情報の基本台帳」のことです。

商品番号、SKU、JANコード、商品名、規格、サイズ、色、単位、仕入先、仕入単価、販売価格、在庫管理区分などをあらかじめ登録しておき、日々の入庫、出庫、棚卸、発注、売上管理などで共通して使います。

在庫管理では、商品を正しく識別できることがとても重要です。

同じような商品名の商品が複数あったり、サイズ違い・色違い・容量違いの商品があったりすると、商品名だけでは正確に管理できません。

たとえば、次のような商品があったとします。

  • 作業用手袋 Mサイズ
  • 作業用手袋 Lサイズ
  • 作業用手袋 青色 Mサイズ
  • 作業用手袋 白色 Mサイズ

人が見れば違いは分かりますが、在庫管理ではこれらをどの単位で別商品として扱うのかを決めておく必要があります。

サイズや色が違えば、在庫数も発注数も別々に管理することが多いからです。

このとき、商品名だけで管理していると、表記ゆれや入力ミスが発生しやすくなります。

たとえば、同じ商品でも次のように入力されることがあります。

  • 作業手袋 M
  • 作業用手袋 M
  • 作業用手袋Mサイズ
  • 手袋 Mサイズ

人間が見れば同じような商品だと分かっても、Excelやシステムでは別の商品として扱われることがあります。

その結果、在庫数が分かれたり、発注漏れが起きたり、棚卸時に数量が合わなくなったりします。

そのため、在庫管理では商品名だけでなく、商品番号、SKU、JANコードなどを使って、商品を正しく識別できるようにしておくことが大切です。

H3-1 商品マスターは「商品を一意に管理するための台帳」

商品マスターの大きな役割は、商品を一意に管理することです。

一意に管理するとは、同じ商品を別の商品として重複登録しないこと、また、違う商品を同じ商品として扱わないことです。

在庫管理では、この考え方がとても重要です。

たとえば、商品名だけで管理していると、同じ商品が複数行に分かれて登録されることがあります。

一方で、サイズ違いや色違いの商品を同じ商品として扱ってしまうと、実際の在庫数が分からなくなります。

商品マスターに商品番号やSKUを登録しておけば、「この商品はこのコードで管理する」という基準を作ることができます。

これにより、入庫、出庫、棚卸、発注などの作業で、どの商品を扱っているのかが分かりやすくなります。

特に商品数が増えてくると、商品マスターの整備は重要になります。

最初は数十点の商品でも、取り扱い商品が増えれば、似たような商品名、仕入先違い、サイズ違い、セット品、販売終了品などが増えていきます。

そのときに商品マスターが整理されていないと、現場でも事務処理でも混乱が起きやすくなります。

商品マスターは、単なる商品一覧ではありません。

在庫管理を正しく行うための基準になる台帳です。

H3-2 在庫管理では商品マスターの設計がズレると後工程で混乱する

商品マスターは、一度作って終わりではありません。

日々の入庫、出庫、棚卸、発注、売上集計、在庫金額の確認など、さまざまな業務の基準になります。

そのため、商品マスターの設計があいまいなまま運用を始めると、後工程で混乱が起きやすくなります。

たとえば、次のような問題です。

  • 同じ商品が複数登録されてしまう
  • 商品番号とJANコードの関係が分からなくなる
  • SKU単位と販売単位が混在する
  • ケース単位とバラ単位の在庫数が合わない
  • 仕入先ごとに商品名が違い、同じ商品か判断できない
  • 古い商品コードを変更した結果、過去の履歴とつながらなくなる

特に注意したいのは、商品番号、SKU、JANコードを同じものとして扱ってしまうケースです。

商品番号は社内で商品を管理するためのコードです。

SKUは在庫を数える単位です。

JANコードは流通で使われる標準コードです。

似たように使われる場面もありますが、それぞれの役割は同じではありません。

この違いを整理しないまま商品マスターを作ると、あとで「このJANはどの商品番号に紐づくのか」「このSKUはどの単位で在庫を持つのか」といった確認が必要になります。

在庫管理を安定させるには、最初の段階で商品マスターの項目を決め、管理ルールを明確にしておくことが大切です。

H3-3 Excel管理でもシステム管理でも最初に決めるべき項目

商品マスターは、本格的な在庫管理システムを使う場合だけに必要なものではありません。

Excelで在庫管理をする場合でも、最初に商品マスターを作っておくことが重要です。

Excelで在庫表を作るとき、いきなり入出庫表や在庫一覧から作り始めることがあります。

しかし、商品マスターがない状態で在庫数を入力していくと、商品名の表記ゆれやコードの重複が起きやすくなります。

たとえば、入出庫表では商品番号を入力し、商品名、単位、仕入先などは商品マスターから参照する形にしておくと、入力ミスを減らせます。

これはExcelでもシステムでも同じです。

在庫管理では、日々の作業を楽にするためにも、最初に商品マスターを整えておくことが大切です。

商品マスターが整理されていれば、棚卸、発注、在庫金額の集計、販売分析などにもつなげやすくなります。

つまり、商品マスターは単なる商品一覧ではなく、在庫管理全体の土台になる基本データです。

H2-2 商品マスターに最低限必要な基本項目一覧

商品マスターに入れる項目は、業種や運用方法によって変わります。

ただし、在庫管理を行ううえで、最低限決めておきたい基本項目はあります。

最初から細かい項目を増やしすぎる必要はありません。

まずは、商品を識別し、入出庫や棚卸で困らないための項目を押さえることが大切です。

ここでは、商品マスターに登録しておきたい代表的な基本項目を紹介します。

H3-1 商品番号

商品番号は、社内で商品を管理するための基本コードです。

在庫管理では、商品名よりも商品番号を基準にした方が安定します。

商品名は途中で変更されることがありますし、似たような名前の商品も多いため、商品名だけで管理すると間違いが起きやすくなります。

商品番号を決めるときは、できるだけ重複しないルールを作ることが大切です。

たとえば、次のような決め方があります。

  • 単純な連番で管理する
  • カテゴリコードを含める
  • 仕入先コードを含める
  • サイズや色をコードに含める

ただし、最初から複雑なコード体系にしすぎると、運用が難しくなります。

小規模な在庫管理では、まずは重複しない商品番号を付けることを優先するとよいです。

商品番号は、あとから頻繁に変更しない方がよい項目です。

商品番号を途中で変更すると、過去の入出庫履歴や棚卸履歴とつながらなくなる可能性があります。

そのため、商品番号は商品マスターの中でも特に慎重に決めたい項目です。

H3-2 SKU

SKUは、在庫を数える単位です。

同じ商品名でも、色、サイズ、容量、セット内容などが違えば、在庫管理上は別のSKUとして扱うことがあります。

たとえば、Tシャツであれば、白のMサイズと白のLサイズは別SKUです。

さらに、白のMサイズと黒のMサイズも別SKUです。

在庫管理では、「何を1つとして数えるのか」を決めることが重要です。

その基準になるのがSKUです。

商品マスターでは、商品番号とSKUの関係を明確にしておく必要があります。

商品番号とSKUを同じにする運用もあります。

一方で、色違い、サイズ違い、セット品、複数JANを扱う場合は、商品番号、SKU、JANコードを分けて管理した方が分かりやすいケースもあります。

SKUをあいまいにすると、在庫数が合わなくなりやすくなります。

「商品としては同じだが、在庫としては別に数えるもの」がある場合は、SKU単位をしっかり決めておくことが大切です。

H3-3 JANコード

JANコードは、商品に付けられる流通用の標準コードです。

商品パッケージにバーコードとして印刷されていることが多く、レジ、入出庫、検品、EC販売などで利用されます。

商品マスターにJANコードを登録しておくと、バーコード読み取りによる入出庫処理や棚卸がしやすくなります。

ただし、JANコードとSKUは必ずしも1対1とは限りません。

同じ商品でも、販売ルートやパッケージ変更によってJANコードが変わる場合があります。

また、単品JANとケースJANが別になることもあります。

たとえば、1個売りの商品と、12個入りケースの商品で、それぞれ別のJANコードが付くケースです。

この場合、JANコードだけを商品番号の代わりに使うと、在庫単位が分かりにくくなることがあります。

そのため、商品マスターでは、JANコードを単純に商品番号の代わりとして使うのではなく、商品番号やSKUとの関係を整理して登録することが大切です。

H3-4 商品名

商品名は、商品を人が見て判断するための名称です。

商品番号やSKUは管理上重要ですが、現場で作業する人にとっては、商品名が分かりやすいことも大切です。

商品名を決めるときは、略称や表記ゆれをできるだけ避けます。

たとえば、同じ商品を次のように複数の表記で登録すると、管理が難しくなります。

  • ボールペン 黒
  • 黒ボールペン
  • BP黒
  • ボールペン ブラック

人が見れば同じような商品だと分かっても、データ上は別の商品として扱われることがあります。

商品名のルールを決めておくと、検索や棚卸、発注時に商品を探しやすくなります。

商品名には、必要に応じて規格、サイズ、色などを含めてもよいですが、できればそれらは別項目として分けておくと、後から集計しやすくなります。

H3-5 規格・サイズ・色

規格、サイズ、色は、似た商品を区別するために重要な項目です。

商品名だけにサイズや色を含めることもできますが、別項目として分けて管理すると、後から確認や集計がしやすくなります。

たとえば、アパレル商品であれば、サイズと色は在庫管理の重要項目です。

  • サイズ:S、M、L、LL
  • 色:白、黒、赤、青
  • 規格:500ml、1L、10個入り

サイズや色を別項目にしておくと、「黒だけの在庫を確認する」「Mサイズだけ集計する」といった確認がしやすくなります。

また、規格や容量が違う商品を同じ商品として扱ってしまうミスも防ぎやすくなります。

商品数が少ないうちは商品名だけでも管理できるように見えますが、商品数が増えると、規格・サイズ・色を分けておくメリットが大きくなります。

H3-6 単位

単位は、在庫をどの単位で数えるかを示す項目です。

代表的な単位には、次のようなものがあります。

  • 個
  • 本
  • 枚
  • 箱
  • ケース
  • kg
  • m

在庫管理では、単位をあいまいにすると数量のズレが起きやすくなります。

たとえば、「1」と入力されていても、それが1個なのか、1箱なのか、1ケースなのかによって、実際の数量は大きく変わります。

特に、バラ単位とケース単位の両方を扱う商品では注意が必要です。

仕入れはケース単位、販売はバラ単位、在庫は個数単位というように、業務によって単位が変わることがあります。

この場合、商品マスターで在庫単位を決めておかないと、入庫数や出庫数の計算がズレやすくなります。

そのため、商品マスターには在庫単位を必ず登録しておくとよいです。

H3-7 仕入先

仕入先は、その商品をどこから仕入れるかを管理する項目です。

発注業務を行う場合、商品ごとに仕入先を登録しておくと、発注先の確認がしやすくなります。

同じ商品を複数の仕入先から購入する場合は、主仕入先と予備仕入先を分けて管理することもあります。

また、仕入先ごとに商品名や型番が違う場合もあります。

その場合は、社内の商品番号とは別に、仕入先品番を登録しておくと便利です。

たとえば、社内では同じ商品として管理していても、仕入先の伝票上では別の品番で表示されることがあります。

商品マスターに仕入先品番を持たせておくと、発注や納品確認のときに照合しやすくなります。

H3-8 原価・仕入単価

原価や仕入単価は、在庫金額や利益を把握するために必要な項目です。

在庫数だけを管理していると、「何個あるか」は分かりますが、「在庫としていくら分あるか」は分かりません。

商品マスターに仕入単価を登録しておけば、在庫数と掛け合わせて、在庫金額を確認できます。

たとえば、仕入単価100円の商品が50個あれば、在庫金額は5,000円です。

在庫金額を確認できるようになると、滞留在庫や過剰在庫の判断もしやすくなります。

ただし、仕入単価は途中で変わることがあります。

そのため、商品マスター上に標準単価を持たせるのか、入庫履歴ごとに実際の仕入単価を持たせるのかは、運用に合わせて考える必要があります。

小規模な管理では、まず商品マスターに標準仕入単価を登録するところから始めるとよいです。

H3-9 販売価格

販売価格は、その商品をいくらで販売するかを管理する項目です。

在庫管理だけを行う場合は必須ではないこともありますが、販売管理やEC管理とつなげる場合は、商品マスターに販売価格を持たせておくと便利です。

販売価格を登録しておくと、売上予定や粗利の確認にも使えます。

ただし、販売価格もキャンペーンや取引先ごとに変わることがあります。

そのため、商品マスターには標準販売価格を登録し、実際の販売価格は販売データ側で管理する方法もあります。

重要なのは、どの価格を商品マスターで管理するのかを決めておくことです。

標準価格なのか、最新価格なのか、取引先別価格なのかがあいまいだと、あとで集計結果が分かりにくくなります。

H3-10 在庫管理区分

在庫管理区分は、その商品を在庫管理の対象にするかどうかを示す項目です。

すべての商品を同じように在庫管理するとは限りません。

たとえば、次のような区分が考えられます。

  • 在庫管理対象
  • 在庫管理対象外
  • 受注生産品
  • 取り寄せ品
  • 販売終了品
  • 一時停止品

この区分を持たせておくと、在庫一覧や発注対象から除外したり、販売終了品を誤って発注しないようにしたりできます。

商品数が増えてくると、商品マスターの中に使われていない商品や古い商品が残りやすくなります。

在庫管理区分を設定しておけば、現在有効な商品だけを絞り込むことができます。

商品マスターは、項目を増やせばよいというものではありません。

まずは、商品を正しく識別し、在庫数を正しく管理するために必要な項目から始めることが大切です。

H2-3 商品番号・SKU・JANはどう使い分ける?


商品マスターを作るときに、特に混乱しやすいのが「商品番号」「SKU」「JANコード」の使い分けです。

どれも商品を識別するために使われることがありますが、役割は同じではありません。

商品番号は、社内で商品を管理するためのコードです。

SKUは、在庫を数える単位です。

JANコードは、流通で使われる標準コードです。

この3つを整理しないまま商品マスターを作ると、入出庫、棚卸、発注、売上集計などでズレが起きやすくなります。

たとえば、同じ商品でも販売ルートによってJANコードが変わることがあります。

また、1つの商品番号の中に、色違い・サイズ違いのSKUが複数ある場合もあります。

逆に、1つのSKUに複数のJANコードが紐づくケースもあります。

そのため、商品マスターでは「どのコードを何の目的で使うのか」を最初に決めておくことが大切です。

H3-1 商品番号は社内で商品を管理するためのコード

商品番号は、会社や店舗が社内管理のために付けるコードです。

社内品番、商品コード、管理番号などと呼ばれることもあります。

商品番号の役割は、社内で商品を一意に識別することです。

商品名は途中で変わることがあります。

略称や表記ゆれも発生しやすく、現場の入力方法によって違いが出ることもあります。

そのため、商品名だけで管理するのではなく、商品番号を使って商品を識別する方が安定します。

たとえば、次のような商品があるとします。

  • 作業用手袋 Mサイズ
  • 作業用手袋 Lサイズ
  • 作業用手袋 青 Mサイズ
  • 作業用手袋 白 Mサイズ

商品名だけで管理すると、似た名前の商品を取り違える可能性があります。

しかし、それぞれに商品番号を付けておけば、どの商品を扱っているのかを明確にできます。

商品番号は、在庫表、入出庫表、発注書、棚卸表など、さまざまな管理資料で共通して使います。

そのため、一度決めた商品番号は、なるべく変更しない方がよいです。

商品番号を途中で変えてしまうと、過去の入出庫履歴や売上履歴とつながらなくなることがあります。

小規模な在庫管理では、最初から複雑なコード体系を作る必要はありません。

まずは、重複しない商品番号を付けることが大切です。

H3-2 SKUは在庫を数える単位

SKUは、在庫を数える単位です。

商品そのものの名前や社内コードというより、「在庫として何を1つとして数えるか」を表す考え方です。

たとえば、同じTシャツでも、色やサイズが違えば在庫は別々に管理する必要があります。

  • 白 Mサイズ
  • 白 Lサイズ
  • 黒 Mサイズ
  • 黒 Lサイズ

これらは、商品名としては同じTシャツでも、在庫管理上は別SKUとして扱うことが多いです。

なぜなら、白Mが売れても、黒Lの在庫は減らないからです。

SKUは、現場の在庫数と直結します。

そのため、SKUの決め方があいまいだと、在庫数が合わなくなりやすくなります。

たとえば、色違いやサイズ違いを同じSKUとして扱ってしまうと、「全体の在庫数」は分かっても、「どの色・どのサイズが残っているのか」が分からなくなります。

逆に、必要以上に細かくSKUを分けすぎると、管理する数が増えすぎて運用が大変になります。

SKUを決めるときは、販売、出荷、棚卸、発注の現場で、本当に別々に数える必要があるかを基準にすると分かりやすいです。

商品マスターでは、SKUを商品番号やJANコードと混同せず、「在庫を数える単位」として整理しておくことが重要です。

H3-3 JANは流通で使われる標準コード

JANコードは、日本国内で広く使われている流通用の商品識別コードです。

多くの商品パッケージには、JANコードをもとにしたバーコードが印刷されています。

レジでの読み取り、入出庫、検品、EC販売、物流などで利用されます。

JANコードは、メーカーや流通上の商品識別に使われるため、社内だけで自由に付ける商品番号とは性質が違います。

商品マスターにJANコードを登録しておくと、バーコードを読み取って商品を検索したり、棚卸時にスキャンして数量を確認したりできます。

そのため、在庫管理でも非常に便利な項目です。

ただし、JANコードを商品番号やSKUの代わりにしてしまうと、運用が難しくなることがあります。

たとえば、同じ商品でもパッケージ変更や販売ルートの違いによって、JANコードが変わることがあります。

また、単品の商品とケース販売の商品で、それぞれ別のJANコードが付くこともあります。

この場合、JANコードだけで商品を管理していると、同じ商品なのか、別の商品なのかを判断しにくくなります。

JANコードは、あくまで流通上の識別コードとして扱い、社内の商品番号やSKUとの関係を商品マスターで整理しておくことが大切です。

H3-4 3つを混同すると在庫数や売上集計がズレやすい

商品番号、SKU、JANコードを混同すると、在庫管理や売上集計でズレが起きやすくなります。

よくあるのは、JANコードをそのまま商品番号として使ってしまうケースです。

商品数が少ないうちは問題なく見えることもあります。

しかし、商品数が増えたり、複数JAN、ケースJAN、セット商品、色違い、サイズ違いなどを扱うようになると、管理が複雑になります。

たとえば、次のようなケースです。

  • 同じSKUに複数のJANコードがある
  • 1つの商品番号に複数のSKUがある
  • 単品JANとケースJANが別になっている
  • セット品に別JANが付いている
  • パッケージ変更でJANコードが変わった
  • 仕入先によって商品コードが違う

このような場合、商品番号、SKU、JANコードの関係を整理しておかないと、同じ商品を別商品として登録したり、別の商品を同じ商品として扱ったりしてしまいます。

その結果、在庫数が合わない、売上集計が分かれる、発注対象が分からない、棚卸で差異が出る、といった問題が起きます。

商品マスターでは、まず社内で管理するための商品番号を決めます。

次に、在庫を数える単位としてSKUを整理します。

そのうえで、JANコードを流通用コードとして紐づけます。

このように役割を分けて管理すると、商品数が増えても在庫管理が安定しやすくなります。

商品番号、SKU、JANコードは似ているようで、それぞれ役割が違います。

在庫管理を始めるときは、この3つを同じものとして扱わず、商品マスターの中で関係を整理しておくことが大切です。

H2-4 在庫管理で追加しておきたい商品マスター項目

商品マスターには、商品番号、SKU、JANコード、商品名、単位などの基本項目を登録します。

しかし、在庫管理を実際に運用していくと、基本項目だけでは足りない場面も出てきます。

たとえば、どこに保管しているのか、いつ発注するのか、ロット管理が必要か、使用期限を管理する必要があるか、といった情報です。

これらの項目を商品マスターに持たせておくと、日々の入出庫、棚卸、発注、期限管理がしやすくなります。

すべての商品に細かい項目を設定する必要はありません。

まずは、自社の在庫管理で必要になる項目から追加していくとよいです。

H3-1 棚番・保管場所

棚番や保管場所は、商品をどこに置いているかを管理するための項目です。

在庫数が少ないうちは、現場の担当者が場所を覚えていることもあります。

しかし、商品数が増えたり、保管場所が複数になったりすると、「どこにあるか分からない」という問題が起きやすくなります。

たとえば、同じ商品でも次のような場所に分かれて保管されることがあります。

  • 倉庫A
  • 倉庫B
  • 店舗バックヤード
  • 棚1段目
  • 棚2段目
  • 出荷待ちエリア
  • 返品置き場

商品マスターに標準の保管場所や棚番を登録しておけば、入庫時や棚卸時に商品を探しやすくなります。

また、ピッキング作業でも、棚番があると作業時間を短縮しやすくなります。

特に、商品名が似ているものや、サイズ違い・色違いの商品が多い場合は、棚番管理が有効です。

ただし、商品が複数の場所に分かれて保管される場合は、商品マスターだけでなく、在庫データ側で場所別在庫を管理する必要があります。

商品マスターには「標準保管場所」や「主な棚番」を持たせ、実際の在庫数は場所別に管理する、という考え方にすると整理しやすくなります。

H3-2 発注点・安全在庫

発注点は、「在庫がこの数量まで減ったら発注する」という基準です。

安全在庫は、欠品を防ぐために最低限持っておきたい在庫数です。

商品マスターに発注点や安全在庫を登録しておくと、発注の判断がしやすくなります。

たとえば、ある商品の発注点を10個に設定しておけば、在庫数が10個以下になった時点で発注対象として確認できます。

安全在庫を5個に設定しておけば、「最低でも5個は残しておきたい」という基準になります。

発注点や安全在庫は、商品ごとに変わります。

よく売れる商品や、仕入れに時間がかかる商品は、発注点を高めに設定する必要があります。

一方で、ほとんど動かない商品まで高い安全在庫を持つと、過剰在庫になりやすくなります。

そのため、発注点や安全在庫は、すべての商品に同じ数を入れるのではなく、商品の動きや仕入れリードタイムを見ながら決めることが大切です。

最初は厳密な計算ができなくてもかまいません。

まずは、欠品させたくない商品や、よく使う商品から発注点を設定していくとよいです。

H3-3 ロット管理の有無

ロット管理とは、同じ商品でも、製造日や入荷単位ごとに分けて管理する方法です。

食品、薬品、化粧品、部品、材料などでは、ロット単位で管理した方がよい場合があります。

商品マスターに「ロット管理の有無」を持たせておくと、その商品を入庫するときにロット番号を入力すべきかどうかを判断できます。

たとえば、次のような商品ではロット管理が重要になります。

  • 賞味期限や使用期限がある商品
  • 製造単位ごとに品質確認が必要な商品
  • 不具合発生時に追跡が必要な部品
  • 入荷時期によって単価や状態が変わる商品
  • 先入れ先出しを徹底したい商品

すべての商品にロット番号を入力しようとすると、現場の作業負担が増えます。

そのため、商品マスターで「ロット管理する商品」と「ロット管理しない商品」を分けておくと、運用しやすくなります。

ロット管理が必要な商品だけ、入庫時にロット番号を登録する。

ロット管理が不要な商品は、通常の在庫数だけを管理する。

このように分けることで、必要な管理は行いながら、現場の負担を抑えることができます。

H3-4 使用期限・賞味期限の有無

使用期限や賞味期限がある商品では、期限管理が重要になります。

期限が切れた商品を出荷したり、古い商品を倉庫に残したままにしたりすると、品質問題や廃棄ロスにつながります。

商品マスターに「使用期限管理の有無」を持たせておくと、その商品を期限管理すべきかどうかを明確にできます。

たとえば、次のような商品では期限管理が必要になりやすいです。

  • 食品
  • 飲料
  • 薬品
  • 化粧品
  • 接着剤
  • 塗料
  • バッテリー
  • 消耗品
  • ライセンスや契約期限があるもの

期限管理が必要な商品は、入庫時に使用期限や賞味期限を登録し、出庫時には古いものから使う運用にするとよいです。

一方で、期限管理が不要な商品まで期限項目を必須にすると、入力作業が増えて運用されなくなることがあります。

そのため、商品マスターで「期限管理あり」「期限管理なし」を分けておくことが大切です。

また、期限管理を行う場合は、単に期限日を登録するだけでなく、期限が近い商品をどのタイミングで確認するかも決めておくとよいです。

たとえば、期限の30日前、60日前、90日前に確認するなど、商品に合わせたルールを作ると管理しやすくなります。

H3-5 バーコード管理の有無

バーコード管理の有無も、商品マスターに持たせておきたい項目です。

商品にJANコードや独自バーコードがある場合、バーコードを使って入庫、出庫、棚卸、ピッキングを行うことができます。

バーコードを使うと、商品番号や商品名を手入力するよりも、入力ミスを減らしやすくなります。

また、スマホやハンディ端末で読み取ることで、現場作業を効率化できます。

ただし、すべての商品にバーコードが付いているとは限りません。

JANコードがある商品もあれば、自社でラベルを貼る必要がある商品もあります。

また、小さな部品やネジ、材料などでは、商品単体にバーコードを貼れないこともあります。

そのため、商品マスターには、バーコード管理を行うかどうか、どのコードを読み取るかを登録しておくとよいです。

たとえば、次のような項目です。

  • JANコードを使用する
  • 自社バーコードを使用する
  • 棚ラベルのバーコードを使用する
  • バーコード管理しない
  • QRコードを使用する

バーコード管理の有無を決めておくことで、現場で「この商品はスキャンするのか、手入力するのか」を判断しやすくなります。

H3-6 入数・ケース単位

入数やケース単位は、仕入れ単位と在庫単位が違う場合に重要です。

たとえば、商品を仕入れるときは1ケース単位でも、実際の在庫管理や出庫は1個単位で行うことがあります。

この場合、1ケースに何個入っているかを商品マスターに登録しておかないと、数量の換算でミスが起きやすくなります。

たとえば、次のようなケースです。

  • 1ケース=12個
  • 1箱=100枚
  • 1袋=50個
  • 1巻=10m
  • 1セット=5個入り

仕入れ数として「1」と入力されていても、それが1個なのか、1ケースなのかによって実際の在庫数は変わります。

入数を登録しておけば、ケース単位で入庫した商品を、在庫単位に換算しやすくなります。

また、単品JANとケースJANが別にある商品でも、入数を管理しておくと関係を整理しやすくなります。

ただし、入数やケース単位は、商品によって変わることがあります。

キャンペーン品やセット品などでは、通常とは違う入数になることもあります。

そのため、商品マスターには標準入数を登録し、特殊な入庫については入庫データ側で調整する形にすると運用しやすくなります。

在庫管理では、商品そのものを識別する情報だけでなく、実際の運用で使う情報も商品マスターに持たせることが大切です。

棚番、発注点、ロット管理、使用期限、バーコード、入数などを必要に応じて登録しておくことで、入出庫、棚卸、発注、期限管理の精度を高めることができます。

H2-5 商品マスター項目を決めるときの注意点

商品マスターは、項目を増やせばよいというものではありません。

在庫管理に必要な項目を整理しておくことは大切ですが、使わない項目を増やしすぎると、入力作業が増え、現場で運用されなくなることがあります。

一方で、最低限必要な項目が不足していると、商品を正しく識別できず、在庫数や発注、棚卸で混乱が起きます。

商品マスターを作るときは、「あとで集計したい項目」「現場で入力できる項目」「管理上どうしても必要な項目」を分けて考えることが大切です。

最初から完璧な商品マスターを作ろうとするよりも、まずは在庫管理に必要な基本項目を決め、運用しながら必要な項目を追加していく方が現実的です。

H3-1 商品番号を途中で変えると履歴管理が難しくなる

商品番号は、商品マスターの中でも特に慎重に決めたい項目です。

なぜなら、商品番号は入出庫履歴、棚卸履歴、発注履歴、売上履歴など、さまざまなデータと紐づく基準になるからです。

商品番号を途中で変更すると、過去のデータとのつながりが分かりにくくなることがあります。

たとえば、ある商品を最初は「A001」という商品番号で管理していたとします。

その後、コード体系を変えて「ZK-1001」に変更した場合、過去の入出庫履歴には「A001」、新しい履歴には「ZK-1001」が残ることになります。

このとき、両方が同じ商品だと分かるようにしておかないと、過去の在庫推移や売上実績を正しく集計できません。

商品番号を変更する場合は、単純に古い番号を消して新しい番号に置き換えるのではなく、旧商品番号を残しておくことが大切です。

たとえば、商品マスターに次のような項目を持たせる方法があります。

  • 現在の商品番号
  • 旧商品番号
  • 変更日
  • 変更理由
  • 後継商品番号

このようにしておくと、過去データとのつながりを確認しやすくなります。

小規模な在庫管理では、商品番号をあとから変えたくなることがあります。

しかし、商品番号は一度運用に乗ると、多くのデータとつながります。

そのため、商品番号はできるだけ途中で変更しない前提で設計することが重要です。

H3-2 商品名だけで管理すると同じような商品を取り違えやすい

商品名は、人が見て分かりやすい項目です。

しかし、商品名だけで在庫管理を行うのは危険です。

商品名には、表記ゆれや略称が発生しやすいからです。

たとえば、同じ商品でも次のように入力されることがあります。

  • ボルト M6 20mm
  • M6ボルト 20ミリ
  • 六角ボルト M6×20
  • ボルト 6mm 20
  • M6-20 ボルト

人が見れば同じような商品に見えても、Excelやシステムでは別の商品として扱われることがあります。

逆に、商品名が似ているために、別の商品を同じものだと勘違いすることもあります。

在庫管理では、商品名はあくまで人が確認するための名称です。

実際の管理では、商品番号やSKUなどのコードを基準にした方が安定します。

商品名を使う場合でも、命名ルールを決めておくとよいです。

たとえば、次のようなルールです。

  • 商品名の順番を統一する
  • サイズや色の書き方を統一する
  • 半角・全角の表記をそろえる
  • 略称を使いすぎない
  • 社内だけで通じる呼び方を避ける

商品名は、現場の人が探しやすいことも大切です。

そのため、商品番号だけでなく、分かりやすい商品名も必要です。

ただし、商品名だけに頼らず、商品番号やSKUと組み合わせて管理することが重要です。

H3-3 JANが同じでも在庫単位が違うケースがある

JANコードは、バーコード読み取りや流通管理で便利な項目です。

しかし、JANコードだけを基準に在庫管理をすると、うまくいかない場合があります。

特に注意したいのは、JANコードと在庫単位が必ずしも同じではないことです。

たとえば、同じ商品でも、単品、セット品、ケース品で管理単位が違うことがあります。

また、1個の商品にJANコードが付いていても、実際の仕入れは10個入りの箱単位で行うケースもあります。

この場合、JANコードを読み取っただけでは、それが1個なのか、1箱なのか、1ケースなのかを判断できないことがあります。

逆に、単品JANとケースJANが別々にある商品もあります。

たとえば、次のようなケースです。

  • 単品JAN:1個の商品を表す
  • ケースJAN:12個入りケースを表す
  • セットJAN:複数商品を組み合わせた販売単位を表す

このような場合、JANコードとSKU、在庫単位、入数の関係を商品マスターで整理しておく必要があります。

JANコードは便利ですが、社内の在庫管理単位をすべて表してくれるわけではありません。

そのため、商品マスターでは、JANコードを登録するだけでなく、次のような項目もあわせて管理すると分かりやすくなります。

  • 商品番号
  • SKU
  • JANコード
  • 在庫単位
  • 入数
  • 単品・ケース・セットの区分

JANコードを商品番号の代わりに使う運用もありますが、商品数が増えてくると限界が出やすくなります。

在庫管理では、JANコードを流通用のコードとして扱い、商品番号やSKUとは役割を分けて考えることが大切です。

H3-4 使わない項目を増やしすぎると運用されなくなる

商品マスターを作るとき、将来のことを考えて多くの項目を用意したくなることがあります。

しかし、使わない項目を増やしすぎると、入力作業が増え、現場で運用されなくなることがあります。

たとえば、最初から次のような項目をすべて必須にすると、入力担当者の負担が大きくなります。

  • 商品番号
  • SKU
  • JANコード
  • 商品名
  • 商品名カナ
  • 英語名
  • 型番
  • 仕入先
  • 仕入先品番
  • 原価
  • 販売価格
  • 定価
  • サイズ
  • 色
  • 重量
  • 容積
  • ロット管理区分
  • 使用期限管理区分
  • 棚番
  • 発注点
  • 安全在庫
  • リードタイム
  • 画像URL
  • 備考

もちろん、これらの項目が必要な業務もあります。

しかし、すべての現場で最初から必要とは限りません。

重要なのは、実際に使う項目から始めることです。

たとえば、小規模な在庫管理であれば、まずは次の項目だけでも運用を始められます。

  • 商品番号
  • 商品名
  • SKU
  • JANコード
  • 単位
  • 仕入先
  • 在庫管理区分

そのうえで、発注管理を強化したくなったら発注点や安全在庫を追加する。

期限管理が必要になったら使用期限管理区分を追加する。

バーコード運用を始めるならJANコードや自社バーコード項目を整備する。

このように、必要な段階で項目を増やしていく方が、運用に定着しやすくなります。

商品マスターは、作ることが目的ではありません。

日々の在庫管理で使われることが目的です。

そのため、現場が入力できない項目や、誰も見ない項目を増やしすぎないことが大切です。

H3-5 最初から完璧を目指さず、最低限から始める

商品マスターは、最初から完璧を目指す必要はありません。

むしろ、最初から細かく作り込みすぎると、運用が始められなかったり、現場に負担がかかったりすることがあります。

大切なのは、在庫管理で最低限必要な項目を決め、まず運用を始めることです。

最初の段階では、次のような考え方で十分です。

  • 商品を一意に識別できるか
  • 在庫をどの単位で数えるか
  • 入出庫や棚卸で迷わないか
  • 発注や仕入れに必要な情報があるか
  • 使わない商品を区別できるか

この条件を満たす項目から始めれば、在庫管理の基本は整えられます。

その後、運用しながら不足している項目を追加していけばよいです。

たとえば、最初は商品番号、商品名、SKU、単位だけで始めたとしても、あとからJANコード、棚番、仕入先、発注点、使用期限管理区分などを追加できます。

ただし、あとから追加しにくい項目もあります。

代表的なのは、商品番号やSKUの考え方です。

これらは在庫データや履歴データと深く関係するため、途中で大きく変えると混乱しやすくなります。

そのため、最初にすべての項目を完璧に作る必要はありませんが、商品番号、SKU、JANコードの役割だけは早い段階で整理しておくことをおすすめします。

商品マスターは、在庫管理の土台です。

土台があいまいだと、入出庫、棚卸、発注、在庫金額、売上集計など、後の業務でズレが出やすくなります。

まずは最低限の項目から始め、運用しながら育てていく。

この考え方が、無理なく続けられる商品マスター作りのポイントです。

H2-6 Excelで商品マスターを作る場合の項目例


Excelで在庫管理を始める場合でも、商品マスターを作っておくと管理がしやすくなります。

いきなり在庫一覧や入出庫表だけを作ると、商品名の表記ゆれや商品番号の重複が起きやすくなります。

そのため、まずは商品マスターを作り、商品番号、SKU、JANコード、商品名、単位などを整理しておくことが大切です。

Excelで商品マスターを作る場合は、最初から複雑にしすぎる必要はありません。

まずは、在庫管理に必要な最低限の項目を決め、入出庫表や在庫一覧とつなげやすい形にしておくとよいです。

H3-1 最低限の列構成

Excelで商品マスターを作る場合、まずは最低限の列構成から始めるとよいです。

たとえば、次のような項目です。

  • 商品番号
  • SKU
  • JANコード
  • 商品名
  • 規格・サイズ・色
  • 単位
  • 仕入先
  • 仕入単価
  • 販売価格
  • 在庫管理区分
  • 備考

この中でも、特に重要なのは商品番号、SKU、商品名、単位です。

商品番号は、社内で商品を管理するための基本コードです。

SKUは、在庫を数える単位です。

商品名は、人が見て商品を判断するための名称です。

単位は、在庫を個、本、箱、ケースなど、どの単位で数えるかを示します。

JANコードがある商品であれば、JANコードも登録しておくと、バーコード管理やEC販売との連携がしやすくなります。

ただし、すべての商品にJANコードがあるとは限りません。

そのため、JANコードがない商品でも管理できるように、商品番号やSKUをしっかり決めておくことが大切です。

Excelでは、列を増やすことは簡単です。

しかし、最初から使わない列を増やしすぎると、入力が面倒になり、商品マスターが更新されなくなることがあります。

まずは実際に使う項目だけで始め、必要に応じて棚番、発注点、安全在庫、使用期限管理区分、ロット管理区分などを追加していくとよいです。

H3-2 商品番号をキーにして重複を防ぐ

Excelで商品マスターを作るときは、商品番号をキーにして管理するのがおすすめです。

キーとは、その商品を識別するための基準になる項目です。

商品名だけをキーにすると、表記ゆれや略称によって同じ商品が複数登録されることがあります。

たとえば、同じ商品でも次のように入力されることがあります。

  • ボールペン 黒
  • 黒ボールペン
  • ボールペン ブラック
  • BP黒

人が見れば同じような商品だと分かっても、Excelでは別の商品名として扱われます。

その結果、在庫数が分かれたり、発注数がズレたりすることがあります。

一方で、商品番号をキーにすれば、「この商品はこの番号で管理する」という基準を作ることができます。

Excelで管理する場合は、商品番号の重複を防ぐ工夫も大切です。

たとえば、商品番号の列に重複チェックを設定したり、条件付き書式で重複を色付けしたりすると、同じ商品番号を誤って登録しにくくなります。

商品番号は、入出庫表や在庫一覧でも使うことになります。

入出庫表には商品番号を入力し、商品名や単位は商品マスターから参照する形にすると、入力ミスを減らせます。

このように、商品番号を中心にデータをつなげることで、Excelでも在庫管理の精度を高めやすくなります。

H3-3 SKU・JAN・商品名を分けて管理する

Excelの商品マスターでは、SKU、JANコード、商品名を分けて管理することが大切です。

これらを1つの項目にまとめてしまうと、後から検索や集計がしにくくなります。

たとえば、商品名の中にJANコードやサイズ、色、管理単位をすべて入れてしまうと、見た目は分かりやすくても、データとして扱いにくくなります。

商品名の例として、次のような入力があるとします。

  • 作業用手袋 M 青 JAN1234567890123
  • 作業用手袋 L 青 JAN1234567890456
  • 作業用手袋 M 白 JAN1234567890789

このように商品名に多くの情報を詰め込むと、人が見るには分かるかもしれません。

しかし、Excelで色だけを抽出したり、JANコードだけで検索したり、SKU単位で集計したりするのが難しくなります。

そのため、商品マスターでは、情報を項目ごとに分けて登録します。

たとえば、次のように分けます。

  • 商品番号
  • SKU
  • JANコード
  • 商品名
  • サイズ
  • 色
  • 規格
  • 単位

このように分けておくと、後からフィルターや並び替え、集計がしやすくなります。

JANコードで検索することもできますし、サイズ別や色別に在庫を確認することもできます。

また、商品名を変更した場合でも、商品番号やSKUが変わらなければ、過去の履歴とつなげやすくなります。

Excelでは、最初に列を分けておくかどうかで、後の管理のしやすさが大きく変わります。

商品名にすべてを詰め込むのではなく、SKU、JANコード、商品名、規格、サイズ、色を分けて管理することをおすすめします。

H3-4 入出庫表や在庫一覧とつなげる前提で作る

Excelの商品マスターは、単独で作るだけでは十分ではありません。

入出庫表や在庫一覧とつなげて使う前提で作ることが大切です。

在庫管理では、商品マスター、入出庫表、在庫一覧がそれぞれ関係します。

商品マスターは、商品情報の基本台帳です。

入出庫表は、いつ、どの商品が、いくつ入ったか、いくつ出たかを記録する表です。

在庫一覧は、現在の在庫数を確認する表です。

この3つをつなげるときに重要になるのが商品番号です。

入出庫表には、商品番号を入力します。

そして、商品名、単位、仕入先などは商品マスターから参照します。

在庫一覧では、商品番号ごとに入庫数と出庫数を集計し、現在庫数を確認します。

このような形にしておくと、商品名の入力ミスを減らし、商品ごとの在庫数を集計しやすくなります。

逆に、入出庫表に商品名を直接入力していると、表記ゆれによって集計がズレることがあります。

たとえば、「作業用手袋 M」と「作業手袋M」が別の商品として集計されてしまう可能性があります。

Excelで商品マスターを作るときは、あとで他の表から参照されることを意識して、項目名や商品番号のルールを決めておくことが大切です。

特に、次の点を意識すると運用しやすくなります。

  • 商品番号を重複させない
  • 商品名だけで管理しない
  • SKU、JANコード、単位を分けて登録する
  • 入出庫表では商品番号を入力する
  • 在庫一覧では商品番号ごとに集計する
  • 使わなくなった商品は在庫管理区分で区別する

Excel管理では、最初の設計がとても重要です。

最初に商品マスターを整えておけば、入出庫表や在庫一覧を作るときにもデータがつながりやすくなります。

商品マスターは、Excel在庫管理の中心になる表です。

まずは最低限の項目から始め、商品番号をキーにして、SKU・JAN・商品名を分けて管理する。

この形を作っておくことで、Excelでも無理なく在庫管理を始めやすくなります。

H2-7 まとめ|商品マスターはSKU・JAN・商品番号を分けて設計する

商品マスターは、在庫管理の土台になる基本データです。

商品番号、SKU、JANコード、商品名、単位、仕入先、在庫管理区分などを整理しておくことで、入出庫、棚卸、発注、売上集計などの業務が安定しやすくなります。

特に重要なのは、商品番号、SKU、JANコードを同じものとして扱わないことです。

商品番号は、社内で商品を管理するためのコードです。

SKUは、在庫を数える単位です。

JANコードは、流通で使われる標準コードです。

この3つは似た場面で使われることがありますが、それぞれ役割が違います。

商品マスターを作るときは、まずこの違いを整理しておくことが大切です。

H3-1 商品マスターは在庫管理の基準になる

商品マスターは、単なる商品一覧ではありません。

在庫管理の基準になる台帳です。

入出庫表、在庫一覧、棚卸表、発注表、販売データなどは、商品マスターの情報をもとに管理されます。

そのため、商品マスターがあいまいだと、後工程でズレが起きやすくなります。

たとえば、商品名だけで管理していると、表記ゆれによって同じ商品が複数登録されることがあります。

また、サイズ違いや色違いの商品を同じ商品として扱ってしまうと、実際の在庫数が分からなくなります。

商品マスターに商品番号やSKUを登録しておけば、「どの商品を、どの単位で管理するのか」が明確になります。

これにより、在庫数の確認、発注判断、棚卸、在庫金額の集計などがしやすくなります。

在庫管理を始めるときは、まず商品マスターを整えることが大切です。

H3-2 SKU・JAN・商品番号は同じものとして扱わない

商品マスターで特に混乱しやすいのが、SKU、JANコード、商品番号の関係です。

この3つを同じものとして扱うと、在庫管理で問題が起きやすくなります。

たとえば、JANコードを商品番号の代わりに使っていると、パッケージ変更や販売ルートの違いでJANコードが変わったときに、同じ商品なのか別商品なのか分かりにくくなります。

また、単品JANとケースJANが別にある商品では、JANコードだけでは在庫単位を判断できないことがあります。

SKUについても同じです。

SKUは、在庫を数える単位です。

同じ商品名でも、サイズや色が違えば別SKUとして管理することがあります。

逆に、必要以上にSKUを細かく分けすぎると、管理が複雑になりすぎます。

商品番号は、社内で商品を識別するためのコードです。

SKUやJANコードと似ているように見えることがありますが、役割は異なります。

商品マスターでは、次のように役割を分けて考えると整理しやすくなります。

  • 商品番号:社内で商品を管理するためのコード
  • SKU:在庫を数える単位
  • JANコード:流通やバーコード読み取りで使う標準コード

この3つの関係を整理しておくことで、商品数が増えても管理が安定しやすくなります。

H3-3 最低限の項目を決めてから運用を始める

商品マスターは、最初から完璧に作る必要はありません。

むしろ、最初から項目を増やしすぎると、入力作業が増えて運用されにくくなることがあります。

まずは、在庫管理に必要な最低限の項目から始めるのがおすすめです。

たとえば、次のような項目です。

  • 商品番号
  • SKU
  • JANコード
  • 商品名
  • 規格・サイズ・色
  • 単位
  • 仕入先
  • 仕入単価
  • 在庫管理区分

このあたりを整理しておけば、基本的な在庫管理は始めやすくなります。

そのうえで、必要に応じて次のような項目を追加していきます。

  • 棚番・保管場所
  • 発注点
  • 安全在庫
  • ロット管理区分
  • 使用期限管理区分
  • バーコード管理区分
  • 入数・ケース単位
  • 旧商品番号
  • 後継商品番号

大切なのは、商品マスターを作って終わりにしないことです。

実際に運用しながら、必要な項目を見直し、使われていない項目は整理していくことが重要です。

商品マスターが整っていると、在庫管理はかなり楽になります。

入庫、出庫、棚卸、発注、在庫金額の確認、売上分析など、さまざまな業務の基準がそろうからです。

商品マスターを作るときは、まずSKU・JAN・商品番号の役割を分けて考えましょう。

そして、商品を正しく識別し、在庫を正しく数えるために必要な項目から整備していくことが大切です。

在庫管理を安定させたい場合は、まず商品マスターの項目を見直すことから始めてみてください。

プロフィール DXジュン

DXジュン プロフィール写真 ```

筆者プロフィール|DXジュン(Apice Technology 代表)

```

「tecn」を運営している DXジュン です。
Apice Technology株式会社の代表として、20年以上にわたり Web制作・業務システム開発・業務改善支援に携わっています。

普段は中小企業向けに、在庫管理・予約管理・受発注管理など、 業務を効率化するためのシステム開発やDX支援を行っています。

tecnでは、業務改善のヒントやWebシステムの仕組み、 「技術が暮らしを少し便利で楽しくする」をテーマに、 現場目線で分かりやすく情報発信しています。

最近は在庫管理のDX化に力を入れており、 SKU・JAN・棚卸・バーコード運用など、 現場で役立つ実践的なノウハウを発信しています。

また、小規模事業者向けの無料ツール 「アピスminiシリーズ」も公開しています。

```

業務改善に役立つ無料ツールや在庫管理システムを公開しています

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