在庫管理システムを入れる前に知っておいてほしい
「やってはいけない順番」と「失敗しない進め方」
本講座では、
アピス在庫管理システムでの実際の導入経験をベースに、
中小規模の現場でも無理なく進められる考え方を整理しています。
在庫管理システムを導入したものの、
「結局うまく使えなかった」「期待していた効果が出なかった」
という声は、実はそれほど珍しくありません。
ただし、その多くは
システム自体が悪かったわけではない という点が重要です。
失敗している会社を見ていくと、
導入前に共通してやってしまっていることがあります。
この回では、
👉 在庫管理システム導入で最初にやってはいけないことを整理し
👉 「自分の会社は大丈夫か?」を静かに確認してもらう
ことを目的に進めていきます。
失敗を責めるための話ではありません。
先に知っておけば、十分に避けられる話です。
H2-1|在庫管理システムの失敗は「導入前」にほぼ決まっている
在庫管理システムの失敗というと、
「操作が難しかった」「機能が足りなかった」
といった理由が挙げられがちです。
しかし、実際には
そうした問題が本当の原因であるケースは多くありません。
多くの失敗は、
- 導入前の準備不足
- 進める順番の間違い
- 「こうすれば大丈夫だろう」という思い込み
といった、導入前の段階でほぼ決まっています。
むしろ注意したいのは、
「ちゃんと考えて導入しようとしている会社」ほど、
考えすぎた結果、落とし穴にハマってしまうことがある点です。
ここで強調しておきたいのは、
失敗は能力や努力不足の問題ではないということです。
H2-2|最初にやってはいけないこと① いきなりシステムを選び始める
在庫管理システム導入を検討し始めると、
まず比較表や料金、機能一覧を見たくなるのは自然な流れです。
ただ、この段階で
いきなりシステム選定に入ってしまうのは、
実はかなり危険です。
なぜなら、この時点ではまだ、
何を管理したいのか
どこで困っているのか
が、社内で整理されていないケースが多いからです。
結果として、
高機能すぎて使いこなせない
現場の実態に合わない
最終的に使われなくなる
といった事態が起こりやすくなります。
★ 実際、アピス在庫管理システムの導入相談でも、
★ 「まずシステムを比較してから相談に来たが、
★ 結局どれを選べばよいか分からなくなった」
★ というケースは少なくありません。
これはツールの良し悪しの問題ではなく、
導入を考える順番の問題です。ではなく、
進める順番の問題です。
H2-3|最初にやってはいけないこと② 現場を「あとで説明すればいい」と考える
導入が思うように進まない原因として、
「現場が反発している」と捉えられることがあります。
しかし、実際には
反発そのものが原因ではないケースがほとんどです。
多くの場合、
- なぜ導入するのかが共有されていない
- 何が変わって、何が変わらないのか分からない
という状態のまま、話が進んでしまっています。
現場の人は、
サボりたいわけでも、
変化を頭ごなしに拒否しているわけでもありません。
「分からない」「想像できない」状態が続くと、
結果として動けなくなるだけです。
人の問題は、仕組みでかなり防ぐことができます。
H2-4|最初にやってはいけないこと③ SKUを感覚で決めてしまう
「SKUはとりあえず今のままで」
「あとで必要になったら直せばいい」
この判断が、後から大きな問題になることがあります。
SKUは、
- 在庫数の管理
- 棚卸
- ロット・使用期限管理
すべての土台になる考え方です。
ここを感覚的に決めてしまうと、
- 分けすぎて管理が破綻する
- まとめすぎて実態が見えなくなる
といった問題が起こりやすくなります。
多くの人が感じるのが、
「SKUは大事だと分かったけれど、
結局どこまで分ければ正解なのか分からない」
という不安です。
この違和感に気づけている時点で、
導入としてはかなり良い状態です。
解決は、次回で整理します。
H2-5|失敗を避ける会社が共通してやっていること
失敗を避けている会社に共通しているのは、
いきなり完璧を目指さないことです。
その代わりに、
- 考え方
- 判断軸
を先にそろえています。
特別なことをしているわけではなく、
正しい順番で進めているだけとも言えます。
もし、ここまで読んで
「当てはまるかもしれない」と感じたとしても、
やり直しは十分に可能です。
まとめ
在庫管理システム導入の失敗は、
多くの場合、避けることができます。
重要なのは、
機能選びやツール比較よりも、
導入前の考え方です。
特にSKU設計は、
あとから効いてくる重要なポイントになります。
次回は、このSKUについて、
「どこまで分ければよいのか」を
もう一段具体的に整理していきます。
参考|失敗を避けるために、補足として読める記事
今回は、
在庫管理システム導入で失敗しやすい共通点を中心に整理しました。
もし、
「もう少し具体的な失敗例や背景も知っておきたい」
「自社で同じことをやっていないか確認したい」
という場合は、以下の記事も補足資料として参考になります。
▶ 在庫管理システム導入の失敗パターンを知りたい方
在庫管理システム導入の失敗例5選|中小企業がやりがちな“選定ミス”と避ける方法
https://tecn.apice-tec.co.jp/inventory-system-fails5exmpl51116/
→ 実際によくある
→ 「なぜ失敗したのか」「どこでズレたのか」を
導入前の視点で整理しています。
▶ SKUの考え方を基本から確認したい方
SKUとは?在庫と販売をつなぐ“最小単位”をやさしく解説
https://tecn.apice-tec.co.jp/what-is-sku-inventory51108/

→ 「SKUをどう考えるか」で
→ 導入後の運用がどう変わるのかを
現場目線で説明しています。
▶ JANとSKUの違いで失敗しやすいポイントを知りたい方
同じ商品なのにJANが違う?1SKUに複数JANを紐づける理由と仕組み
https://tecn.apice-tec.co.jp/why-sku-has-multiple-jan/

→ 「JAN=SKU」と思ってしまうと
→ なぜ在庫管理が破綻しやすいのかを
実務ベースで解説しています。
※ いずれも 補足資料 です。
今すぐすべて読む必要はありません。
気になるものだけ拾い読みしてください。
ここまで読んだ方へ|在庫管理の「次の一歩」のご案内
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
この講座では、「完璧を目指さない在庫管理」、 「現場を疲弊させない導入」、 「止まらない仕組みづくり」 を一貫してお伝えしてきました。
この講座の考え方は、アピス在庫管理システムの思想そのものです
実はこの講座でお話ししてきた考え方は、すべて 「アピス在庫管理システム」という小規模事業者向けの在庫管理システムを設計する中で生まれたものです。
- SKUや棚番を完璧に決めなくても始められる
- Excelからの段階導入を前提にできる
- 全数棚卸を強制しない(理想の一つとして扱う)
- ルールを重くせず、止まらない運用を優先する
その代わり、「小さな会社が、失敗せずに始められる」ことに本気で振り切っています。
ここまで読んで「うちも何とかしたい」と思った方へ
- 売り込みはしません(合わない場合は「やめた方がいい」とお伝えします)
- 今のやり方(Excel運用など)を否定しません
- 「導入するか迷っている」段階でも大丈夫です
👤 筆者プロフィール|DXジュン(Apice Technology 代表)
「tecn」を運営している DXジュン です。
Apice Technology株式会社の代表として、20年以上にわたり
Web制作・業務改善DX・クラウドシステム開発に携わっています。
普段は企業の現場課題に寄り添いながら、
在庫管理システム/予約システム/求人管理/受発注システム/クラウドソーシング など、
中小企業の仕事を“ラクにするツール”を作っています。
tecn では、業務改善のリアルや、Webシステムの仕組み、 そして「技術が生活をちょっと楽しくしてくれる」ような 日常×デジタルのヒントをゆるく発信しています。
現在の注力テーマは 在庫管理のDX化。 SKU・JAN・棚卸・リアルタイム連携など、 現場で役立つ情報を発信しつつ、 自社のクラウド在庫管理システムも開発・提供しています。
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記事があなたの仕事や生活のヒントになれば嬉しいです。 コメント・ご相談があればお気軽にどうぞ!





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