1. 基本方針
問い合わせmini V1.0 は、Googleスプレッドシートに付属するGASで動作する。
GASはスプレッドシートの拡張機能から開く Apps Script として作成し、処理対象はアクティブスプレッドシートとする。
そのため、GASでは以下の方式を基本とする。
SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()
スプレッドシート名は任意とし、GAS側でスプレッドシート名を固定しない。
利用者は、配布されたスプレッドシートをコピーして利用する。
2. スプレッドシート名
スプレッドシート名は任意。
推奨名:
問い合わせmini スプレッドシート
または、
問い合わせmini V1.0 スプレッドシート
GASではスプレッドシート名を参照しないため、利用者が名前を変更しても動作する。
3. シート構成
問い合わせmini V1.0 では、以下のシートを使用する。
| シート名 | 役割 |
|---|---|
| フォーム回答 | Googleフォームから自動登録される回答データ |
| 問い合わせ台帳 | 問い合わせ対応状況を管理するメイン台帳 |
| 返信テンプレート | 正式回答メールの下書き作成に使用するテンプレート |
| 受付メール設定 | 問い合わせ受付完了メールの件名・本文設定 |
| 資料マスター | 資料請求・商品説明用の資料URL管理 |
| 基本設定 | 店舗名、署名、各種ON/OFF設定 |
| ログ | GAS処理結果・エラー内容の記録 |
GAS起動時にシートを確認して、なければGASが自動生成をする。
4. シート1:フォーム回答
4-1. 役割
Googleフォームから送信された問い合わせ内容が自動で登録されるシート。
Googleフォームを作成し、回答先としてこのスプレッドシートを指定すると、通常はGoogle側で自動的に作成される。
シート名は環境により「フォームの回答 1」になる場合があるため、V1.0では初期設定時にシート名を確認し、必要に応じて「フォーム回答」に変更する運用とする。
4-2. カラム定義
| 列 | 項目名 | 必須 | GAS読取 | GAS書込 | 内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | タイムスタンプ | 自動 | ○ | – | Googleフォーム送信日時 |
| B | お名前 | 必須 | ○ | – | 問い合わせ者名 |
| C | メールアドレス | 必須 | ○ | – | 自動返信・回答先 |
| D | 会社名・店舗名 | 任意 | ○ | – | 法人名・店舗名 |
| E | 電話番号 | 任意 | ○ | – | 電話連絡が必要な場合 |
| F | 問い合わせ種別 | 必須 | ○ | – | 商品説明、料金、資料請求など |
| G | 問い合わせ内容 | 必須 | ○ | – | 自由記述の問い合わせ本文 |
| H | 希望資料 | 任意 | ○ | – | 希望する資料名 |
| I | 備考 | 任意 | ○ | – | その他補足 |
4-3. Googleフォーム側の推奨項目
Googleフォームでは以下の項目を作成する。
- お名前
- メールアドレス
- 会社名・店舗名
- 電話番号
- 問い合わせ種別
- 問い合わせ内容
- 希望資料
- 備考
問い合わせ種別の初期選択肢:
- 商品・サービスについて
- 料金について
- 資料請求
- 予約・来店について
- 操作方法について
- その他
5. シート2:問い合わせ台帳
5-1. 役割
問い合わせ対応状況を管理するメインシート。
フォーム回答から必要な情報を転記し、GAS処理結果や対応ステータスを記録する。
担当者が日常的に見る中心シートは、この「問い合わせ台帳」とする。
5-2. カラム定義
| 列 | 項目名 | GAS読取 | GAS書込 | 利用者編集 | 内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | 問い合わせID | ○ | ○ | – | INQ-YYYYMMDD-0001形式の管理番号 |
| B | 受付日時 | ○ | ○ | – | フォーム送信日時 |
| C | お名前 | ○ | ○ | △ | 問い合わせ者名 |
| D | メールアドレス | ○ | ○ | △ | 返信先メールアドレス |
| E | 会社名・店舗名 | ○ | ○ | △ | 法人名・店舗名 |
| F | 電話番号 | ○ | ○ | △ | 電話番号 |
| G | 問い合わせ種別 | ○ | ○ | ○ | 商品説明、料金、資料請求など |
| H | 問い合わせ内容 | ○ | ○ | △ | 問い合わせ本文 |
| I | 希望資料 | ○ | ○ | ○ | 希望資料 |
| J | 対応ステータス | ○ | ○ | ○ | 未対応、下書き作成済、返信済、完了など |
| K | 受付メール送信日時 | ○ | ○ | – | 自動返信メールを送信した日時 |
| L | 受付メール送信結果 | ○ | ○ | – | 送信済、送信エラー |
| M | 受付メールエラー内容 | ○ | ○ | – | エラー時の内容 |
| N | 使用テンプレートID | ○ | ○ | ○ | 正式回答下書きで使用したテンプレート |
| O | 正式回答下書き作成日時 | ○ | ○ | – | Gmail下書きを作成した日時 |
| P | 下書き作成結果 | ○ | ○ | – | 作成済、作成エラー |
| Q | 下書きエラー内容 | ○ | ○ | – | エラー時の内容 |
| R | 重複フラグ | ○ | ○ | – | 初回、重複あり |
| S | 同一メール過去件数 | ○ | ○ | – | 同一メールアドレスの過去件数 |
| T | 担当者メモ | ○ | – | ○ | 社内用メモ |
| U | 次回対応日 | ○ | – | ○ | 後日対応する日付 |
| V | 完了日 | ○ | ○ | ○ | 対応完了日 |
| W | 元フォーム行番号 | ○ | ○ | – | フォーム回答シートの行番号 |
| X | 最終更新日時 | ○ | ○ | – | GASまたは担当者更新日時 |
5-3. 対応ステータス初期値
対応ステータスは以下を使用する。
| ステータス | 内容 |
|---|---|
| 未対応 | 問い合わせ受付後、正式回答は未対応 |
| 下書き作成済 | Gmailに正式回答下書きが作成済み |
| 返信済 | 担当者が正式回答を送信済み |
| 要確認 | 個別確認が必要 |
| 完了 | 対応完了 |
| 対応不要 | スパム、誤送信など |
5-4. 問い合わせID形式
問い合わせIDは以下の形式とする。
INQ-YYYYMMDD-0001
例:
INQ-20260702-0001
同一日の問い合わせに対して、0001から連番で採番する。
6. シート3:返信テンプレート
6-1. 役割
正式回答メールの下書き作成に使用するテンプレートを管理する。
問い合わせ種別に応じてテンプレートを選択し、Gmail下書きを作成する。
6-2. カラム定義
| 列 | 項目名 | GAS読取 | GAS書込 | 利用者編集 | 内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | テンプレートID | ○ | – | ○ | T001など |
| B | 問い合わせ種別 | ○ | – | ○ | 商品説明、料金、資料請求など |
| C | テンプレート名 | ○ | – | ○ | 管理用名称 |
| D | 件名 | ○ | – | ○ | メール件名 |
| E | 本文 | ○ | – | ○ | メール本文 |
| F | 有効フラグ | ○ | – | ○ | 使用する、使用しない |
| G | 優先順位 | ○ | – | ○ | 同一種別に複数ある場合の優先順位 |
| H | 備考 | ○ | – | ○ | 管理用メモ |
6-3. 初期テンプレート例
| テンプレートID | 問い合わせ種別 | テンプレート名 |
|---|---|---|
| T001 | 商品・サービスについて | 商品説明返信 |
| T002 | 料金について | 料金案内返信 |
| T003 | 資料請求 | 資料送付返信 |
| T004 | 予約・来店について | 予約・来店案内 |
| T005 | 操作方法について | 操作方法案内 |
| T999 | その他 | その他問い合わせ返信 |
6-4. 差し込み項目
返信テンプレート本文では、以下の差し込み項目を使用できる。
| 差し込み項目 | 内容 |
|---|---|
| {{お名前}} | 問い合わせ者名 |
| {{メールアドレス}} | 問い合わせ者メールアドレス |
| {{会社名・店舗名}} | 会社名・店舗名 |
| {{問い合わせ種別}} | 問い合わせ種別 |
| {{問い合わせ内容}} | 問い合わせ本文 |
| {{希望資料}} | 希望資料 |
| {{資料名}} | 資料マスターから取得した資料名 |
| {{資料URL}} | 資料マスターから取得したURL |
| {{店舗名}} | 基本設定の店舗名 |
| {{署名}} | 基本設定の署名 |
7. シート4:受付メール設定
7-1. 役割
問い合わせ直後に自動送信する受付完了メールの件名・本文を管理する。
受付メールは、正式回答ではなく「問い合わせを受け付けたこと」を知らせるメールである。
7-2. カラム定義
| 列 | 項目名 | GAS読取 | GAS書込 | 利用者編集 | 内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | 設定ID | ○ | – | ○ | AUTO_REPLYなど |
| B | 件名 | ○ | – | ○ | 受付メール件名 |
| C | 本文 | ○ | – | ○ | 受付メール本文 |
| D | 有効フラグ | ○ | – | ○ | 使用する、使用しない |
| E | 備考 | ○ | – | ○ | 管理用メモ |
7-3. 初期設定
設定ID:
AUTO_REPLY
件名:
お問い合わせを受け付けました
本文:
{{お名前}} 様
お問い合わせありがとうございます。
以下の内容でお問い合わせを受け付けました。
内容を確認のうえ、必要に応じて担当者よりご連絡いたします。
資料請求や商品説明のご依頼については、準備ができ次第ご案内いたします。
お問い合わせ種別:{{問い合わせ種別}}
お問い合わせ内容:{{問い合わせ内容}}
このメールは自動送信です。
{{署名}}
8. シート5:資料マスター
8-1. 役割
資料請求や商品説明時に案内する資料URLを管理する。
返信テンプレートに資料名・資料URLを差し込むために使用する。
8-2. カラム定義
| 列 | 項目名 | GAS読取 | GAS書込 | 利用者編集 | 内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | 資料ID | ○ | – | ○ | D001など |
| B | 資料名 | ○ | – | ○ | サービス案内、料金表など |
| C | 資料URL | ○ | – | ○ | Googleドライブ、PDF、WebページURL |
| D | 対応問い合わせ種別 | ○ | – | ○ | 資料請求、商品説明など |
| E | 有効フラグ | ○ | – | ○ | 使用する、使用しない |
| F | 優先順位 | ○ | – | ○ | 複数資料がある場合の優先順位 |
| G | 備考 | ○ | – | ○ | 管理用メモ |
8-3. 初期データ例
| 資料ID | 資料名 | 資料URL | 対応問い合わせ種別 |
|---|---|---|---|
| D001 | サービス案内資料 | https://example.com/service.pdf | 商品・サービスについて |
| D002 | 料金表 | https://example.com/price.pdf | 料金について |
| D003 | 資料請求用PDF | https://example.com/document.pdf | 資料請求 |
9. シート6:基本設定
9-1. 役割
店舗名、署名、機能ON/OFFなど、利用者ごとに変更する設定値を管理する。
GASのコード内に店舗名やメール文面を直接書かず、基本設定シートから取得する。
9-2. カラム定義
| 列 | 項目名 | GAS読取 | GAS書込 | 利用者編集 | 内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | 設定キー | ○ | – | ○ | 設定項目のキー |
| B | 設定値 | ○ | – | ○ | 設定値 |
| C | 説明 | ○ | – | ○ | 利用者向け説明 |
| D | 備考 | ○ | – | ○ | 管理用メモ |
9-3. 初期設定項目
| 設定キー | 初期値 | 説明 |
|---|---|---|
| STORE_NAME | サンプル店舗 | 店舗名・会社名 |
| SENDER_NAME | サンプル店舗 | メール送信者名 |
| REPLY_TO_EMAIL | 返信先メールアドレス | |
| ADMIN_EMAIL | 管理者メールアドレス | |
| SIGNATURE | サンプル店舗\nお問い合わせ窓口 | メール署名 |
| AUTO_REPLY_ENABLED | ON | 受付メール自動送信 |
| DRAFT_CREATE_ENABLED | ON | Gmail下書き自動作成 |
| DUPLICATE_CHECK_HOURS | 24 | 重複判定時間 |
| DEFAULT_STATUS | 未対応 | 新規問い合わせの初期ステータス |
| TIMEZONE | Asia/Tokyo | タイムゾーン |
10. シート7:ログ
10-1. 役割
GASの処理結果やエラー内容を記録する。
問い合わせ受付メールの送信失敗、Gmail下書き作成失敗、テンプレート未設定などを確認できるようにする。
10-2. カラム定義
| 列 | 項目名 | GAS読取 | GAS書込 | 利用者編集 | 内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | ログ日時 | – | ○ | – | ログ記録日時 |
| B | 処理区分 | – | ○ | – | 初期設定、受付メール送信、下書き作成など |
| C | 問い合わせID | – | ○ | – | 関連する問い合わせID |
| D | 結果 | – | ○ | – | OK、ERROR |
| E | メッセージ | – | ○ | – | 処理結果メッセージ |
| F | 詳細 | – | ○ | – | エラー詳細など |
11. GASが参照するシート名
GASでは以下のシート名を固定で参照する。
| 定数名 | シート名 |
|---|---|
| SHEET_FORM | フォーム回答 |
| SHEET_INQUIRY | 問い合わせ台帳 |
| SHEET_TEMPLATE | 返信テンプレート |
| SHEET_AUTO_REPLY | 受付メール設定 |
| SHEET_DOCS | 資料マスター |
| SHEET_SETTINGS | 基本設定 |
| SHEET_LOG | ログ |
スプレッドシート名は固定しないが、シート名は固定する。
12. V1.0での重要な運用ルール
12-1. スプレッドシート名は変更してよい
GASはアクティブスプレッドシートで動作するため、スプレッドシート名は自由に変更してよい。
12-2. シート名は変更しない
GASはシート名をもとに処理するため、以下のシート名は変更しない。
- フォーム回答
- 問い合わせ台帳
- 返信テンプレート
- 受付メール設定
- 資料マスター
- 基本設定
- ログ
12-3. カラム名は変更しない
V1.0では、カラム名を基準に処理する方式を基本とする。
ただし、列順も初期定義に合わせておく。
12-4. 正式回答は自動送信しない
受付完了メールは自動送信するが、問い合わせ内容への正式回答はGmail下書き作成までとする。
担当者が内容を確認して手動送信する。
12-5. 重複問い合わせは削除しない
同一メールアドレスからの複数問い合わせは、重複フラグを付けて管理する。
問い合わせ自体を自動削除・自動拒否しない。
13. V1.0のGAS作成対象
このシート構成をもとに、V1.0では以下のGASを作成する。
- 初期設定メニュー作成
- 必要シート作成
- ヘッダー行作成
- 初期データ作成
- フォーム送信時処理
- 問い合わせID採番
- 問い合わせ台帳への登録
- 受付完了メール送信
- 返信テンプレート取得
- Gmail下書き作成
- 重複問い合わせ判定
- ログ記録
- 選択行の再処理メニュー
以上を問い合わせmini V1.0の基本実装対象とする。





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