1. このマニュアルの目的
このマニュアルは、STEPmini V1.0 を初めて使う方が、空のスプレッドシートからSTEPメール配信を始められるようにすることを目的としています。
特に、次のような方を想定しています。
- STEPメールを初めて使う方
- スプレッドシート運用に慣れていない方
- 問い合わせ後のフォローメールを自動化したい方
- STOCKmini などの資料請求・問い合わせ対応に使いたい方
このマニュアルでは、1件問い合わせが来た場合も、2件・3件と増えた場合も、同じ考え方で問題なく運用できるよう、順番に説明します。
STEPmini V1.0 のGASでは、customers / scenarios / steps / logs / settings の5シートを使い、開始日からの経過日数で送信判定を行う仕組みです。
2. STEPmini V1.0 の仕組み
STEPmini は、問い合わせがあった顧客に対して、あらかじめ決めておいた順番と日数でメールを配信する仕組みです。
流れはとてもシンプルです。
scenariosで「どんな流れの配信をするか」を決めるstepsで「何日後に何通目を送るか」を決めるcustomersに顧客を登録する- 顧客ごとに開始日を入れる
- バッチ実行で、その日に送るべきメールだけを送る
- 結果は
logsに残る
この仕組みの大事な考え方
STEPmini は、顧客ごとに「次回送信日」を手入力して管理する方式ではありません。
開始日から何日経ったかを計算し、その日数と steps.days が一致したメールを送ります。
そのため、初心者の方が覚えるべきポイントは次の2つだけです。
- 顧客登録時に 開始日 を正しく入れる
- 送る順番は steps シート に正しく作る
3. STEPmini で使うシート一覧
STEPmini V1.0 では、次の5つのシートを使用します。
3-1. settings
システム全体の設定を入れるシートです。
ここでは主に次の設定を使います。
global_activefrom_namereply_tosignature
このシートの役割
- 配信を全体停止するかどうか
- メール送信者名を何にするか
- 返信先をどこにするか
- メールの末尾署名を何にするか
運用上のポイント
初心者の方は、毎日このシートを見る必要はありません。
最初に設定したら、基本はそのままでOKです。
3-2. scenarios
配信シナリオを定義するシートです。
ここで、「どんな配信の流れを使うか」をまとめて管理します。
GASでは、1列目を scenarioId、3列目を有効/無効の判定に使っています。
例
- SC001:STOCKmini 問い合わせフォロー
- SC002:資料請求後の導入案内
- SC003:セミナー申込後フォロー
このシートの役割
- シナリオの種類を管理する
- いま使うシナリオだけを有効にする
3-3. steps
シナリオごとのステップメール内容を定義するシートです。
GASでは次の列を見ています。
- 1列目:scenarioId
- 2列目:stepNo
- 3列目:days
- 4列目:enabled
- 5列目:subject
- 6列目:body
このシートの役割
- 何通目か
- 何日後に送るか
- 件名は何か
- 本文は何か
を決めます。
3-4. customers
実際にメールを送る顧客を登録するシートです。
GASでは customers の各行について、次の位置から値を読んでいます。
row[1]= 名前row[2]= 会社名row[3]= メールアドレスrow[4]= 開始日row[5]= シナリオIDrow[6]= 停止フラグ
実質的に必要な情報
- 名前
- 会社名
- メールアドレス
- 開始日
- シナリオID
- 停止フラグ
このシートが、日常運用の中心です。
3-5. logs
送信結果を記録するシートです。
GASでは logs の中から、
- scenarioId
- stepNo
- result
を使って送信済み判定をしています。
同じ email + scenarioId + stepNo で SUCCESS があれば、再送しません。
このシートの役割
- 送信成功の記録
- 送信失敗の記録
- エラー内容の記録
- 再送防止の判定
4. 最初に準備する内容
ここでは、初心者向けに もっともシンプルな始め方 を説明します。
最初は、シナリオを1本だけ作ってテストするのが安全です。
5. 手順1:settings シートを設定する
まず settings シートを開きます。
GASでは、設定シートの1列目をキー、2列目を値として読み込んでいます。
最低限必要な設定例
| キー | 値の例 | 説明 |
|---|---|---|
| global_active | TRUE | 全体配信を有効にする |
| from_name | STEPmini | 送信者名 |
| reply_to | info@example.com | 返信先メール |
| signature | アピステクノロジー株式会社\n担当:〇〇 | メール末尾署名 |
注意
global_active が TRUE でない場合、バッチは最初に止まります。
GASでも global_active を見て、TRUE でなければ「配信停止中」で終了します。
6. 手順2:scenarios シートを作る
次に scenarios シートを設定します。
最初は1つだけ作れば十分です。
入力例
| A列 | B列 | C列 |
|---|---|---|
| SC001 | STOCKmini 問い合わせフォロー | TRUE |
それぞれの意味
- A列:シナリオID
- B列:シナリオ名
- C列:有効/無効
GASでは 1列目の scenarioId と、3列目の active を使って有効シナリオを判定しています。
7. 手順3:steps シートを作る
次に steps シートで、SC001 の5通分を作成します。
今回は、問い合わせが来た人に5通フォローする例で説明します。
steps 入力例
| scenarioId | stepNo | days | enabled | subject | body |
|---|---|---|---|---|---|
| SC001 | 1 | 0 | TRUE | お問い合わせありがとうございます | {name} 様\nお問い合わせありがとうございます。今後、順番にご案内をお送りします。 |
| SC001 | 2 | 1 | TRUE | STOCKminiでできること | {name} 様\n本日は、STOCKminiでできることをご紹介します。 |
| SC001 | 3 | 3 | TRUE | STOCKminiの基本的な使い方 | {name} 様\n今回は、使い始めの流れをご紹介します。 |
| SC001 | 4 | 5 | TRUE | よくあるつまずきと対処法 | {name} 様\n初心者の方が迷いやすい点をまとめました。 |
| SC001 | 5 | 7 | TRUE | ご質問があればお気軽にご相談ください | {name} 様\nご不明点があれば、このメールに返信してください。 |
各列の意味
scenarioId:どのシナリオのメールかstepNo:何通目かdays:開始日から何日後に送るかenabled:そのステップを有効にするかsubject:件名body:本文
差し込み
GASでは本文と件名に対して、次の差し込みが使えます。
{name}{company}
たとえば本文に {name} 様 と書けば、実際の送信時には「山田太郎 様」などに変わります。
これはCustomersシートのname :名前が入れ込まれます。 同様に {company} とかけば Company:会社名が入ります。
8. 手順4:customers シートに顧客を登録する
問い合わせが来たら customers に1行追加します。
顧客登録例(1件目)
| B列 name | C列 company | D列 email | E列 startDate | F列 scenarioId | G列 stopFlag |
|---|---|---|---|---|---|
| 山田太郎 | 株式会社サンプル | yamada@example.com | 2026/04/29 | SC001 | FALSE |
これで、山田太郎さんに対して SC001 の配信が始まります。
顧客登録例(2件目)
| B列 name | C列 company | D列 email | E列 startDate | F列 scenarioId | G列 stopFlag |
|---|---|---|---|---|---|
| 佐藤花子 | 合同会社テスト | sato@example.com | 2026/04/29 | SC001 | FALSE |
これで2件目も同じシナリオに乗ります。
重要
問い合わせが1件でも2件でも、やることは同じです。
- 顧客を追加する
- 開始日を入れる
- シナリオIDを入れる
- 停止フラグを FALSE にする
これだけで、各顧客ごとに日数計算され、順番にメールが送られます。
9. STEPmini が実際にどう送るか
GASでは、送信日の判定を次のようにしています。
- 今日の日付を取得する
- 開始日を取得する
- 経過日数を計算する
steps.daysと一致したものだけ送る
例
開始日が 2026/04/29 の場合:
- 0日後 → 2026/04/29 に1通目
- 1日後 → 2026/04/30 に2通目
- 3日後 → 2026/05/02 に3通目
- 5日後 → 2026/05/04 に4通目
- 7日後 → 2026/05/06 に5通目
この判定は顧客ごとに行われるため、同じ日についた問い合わせでも、別の日についた問い合わせでも、それぞれ独立して動きます。
10. バッチ実行後にどこを見ればよいか
初心者の方は、日常運用では次の2シートを中心に見れば十分です。
10-1. customers
問い合わせが来たときに見るシートです。
確認ポイント:
- メールアドレスが正しいか
- 開始日が入っているか
- シナリオIDが入っているか
- 停止フラグが TRUE になっていないか
10-2. logs
送信できたかを確認するシートです。
GASは送信結果をここに追加します。
結果の見方
SUCCESS→ 正常送信ERROR→ 失敗- エラー内容 → 失敗理由
運用上の考え方
「送ったはず」で終わらせず、必ず logs を見て確認してください。
初心者のうちは、これが一番大事です。
11. 配信を止める方法
11-1. 全体を止める
settings.global_active を FALSE にすると、全体の配信が止まります。
11-2. 特定の顧客だけ止める
customers の stopFlag を TRUE にすると、その顧客だけ配信対象から外れます。
使い分け
- 全員止めたい → settings
- この人だけ止めたい → customers
12. 初心者が間違えやすいポイント
12-1. 開始日を入れ忘れる
開始日が空だと、GASは送信対象にしません。
12-2. シナリオIDが一致していない
customers に入れた scenarioId が、scenarios や steps に存在しないと配信されません。
12-3. global_active が FALSE のまま
この場合、全体停止になります。
12-4. steps の enabled が TRUE になっていない
そのメールは送信対象になりません。
12-5. stopFlag が TRUE になっている
その顧客には送られません。
12-6. メールアドレスが不正
GASは @ が入っていないメールアドレスをスキップします。
13. 最初のおすすめテスト方法
本番運用に入る前に、次の順番でテストするのがおすすめです。
テスト手順
- settings を設定する
- scenarios に SC001 を1件作る
- steps に5件入れる
- customers に自分のメールアドレスで1件登録する
- startDate を今日にする
- バッチを実行する
- logs を確認する
最初に確認したいこと
- 1通目が届くか
- logs に
SUCCESSが出るか - 件名や本文が想定どおりか
- 署名が付いているか
{name}が置換されているか
14. STOCKmini 用に使うときの考え方
このSTEPminiは、STOCKmini の問い合わせや資料請求後フォローにも向いています。
たとえば、次のような流れで使えます。
シナリオ例
1通目
問い合わせありがとうメール
2通目
STOCKmini でできること
3通目
使い方の基本説明
4通目
よくある質問
5通目
導入相談・個別相談の案内
このように、最初は1シナリオ・5通程度 から始めるのが実務的です。
運用に慣れたら、問い合わせ種別ごとに SC002、SC003 を増やしていけば十分です。
15. このSTEPmini V1.0 の特徴
このGAS実装から見た STEPmini V1.0 の特徴は次のとおりです。
シンプルでわかりやすい
開始日と経過日数で送る仕組みなので、初心者でも理解しやすいです。
シナリオ共通・顧客個別で回る
同じシナリオを複数の顧客に使い回せます。
再送防止がある
同じメールを何度も送らないように、logs の SUCCESS で判定しています。
個別停止・全体停止の両方ができる
運用中のトラブル回避もしやすいです。
16. まとめ
STEPmini V1.0 は、初心者の方でも次の順番で使えば問題なく運用できます。
- settings を設定する
- scenarios を1つ作る
- steps を5件作る
- customers に顧客を登録する
- バッチを実行する
- logs で結果を確認する
いちばん大事なのは、次の考え方です。
STEPmini は、顧客ごとに開始日を持ち、開始日からの経過日数に応じて、同じシナリオのメールを順番に送る仕組みです。
この考え方を押さえておけば、問い合わせが1件でも2件でも、運用方法は変わりません。customers に顧客を追加していくだけで、各顧客ごとに自動で配信が進みます。





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