2025 年末までに reCAPTCHA キーを Google Cloud プロジェクトに移行してください
ちょっとよくわからないメールが来ました。 reCAPTCHA はスパム対策でお問い合わせのところでよく使います。
reChaptCHA とGoogleの関係がよくわからなくて、ちょっと戸惑ってしまいました。 ちょっと調べると、
reCAPTCHA は Google が提供するスパム対策サービス です。
もともとは 2007年にカーネギーメロン大学が開発 し、2009年に Google が買収 しました。
以来、Google は reCAPTCHA を無料で提供し、ボットによる悪意あるアクセスを防ぐ技術として広く使われています。 ということで、reCaPTCHA ってGoogleが提供しているサービスなんですね。 それで納得
reCAPTCHA と Web ブラウザの関係
reCAPTCHA は、Google Chrome だけでなく Firefox、Edge、Safari などの全ブラウザで動作 します。
しかし、Google の他のサービス(検索エンジン、広告システム、AI学習)とも関係が深く、次のような動作をしています。
✅ ブラウザごとに reCAPTCHA の動作が異なることがある
- 例えば、Chrome では認証が簡単(画像選択なしでチェックだけで通ることが多い)
- Firefox や Edge では「横断歩道を選べ」などの画像認証が出ることが多い
→ これは、Google がブラウザの環境や履歴、クッキーなどを利用して「人間らしさ」を判定しているため。
✅ ブラウザの「プライバシー設定」に影響を受ける
- Firefox や Edge のプライバシー強化設定(トラッキング防止)が有効だと、reCAPTCHA の判定が厳しくなる。
- 例:Firefox の「強力なプライバシー保護」モードを有効にすると、reCAPTCHA が機能しないことがある。
✅ Google のサービスとの連携
- Google は reCAPTCHA のデータを AIトレーニング に利用(画像認識など)
- reCAPTCHA の画像認証で「横断歩道」や「バス」などを選ばせるのは、Google の AI に正しいデータを学習させるため
- reCAPTCHA の判定ロジックには Google の行動追跡データ(Googleアカウントのログイン情報や検索履歴) も関与
Firefox / Edge で reCAPTCHA が通りにくい理由
- Google Chrome の方が reCAPTCHA の認証がスムーズなことが多い → Googleアカウントにログインしていると、人間と認識されやすい
- Firefox / Edge はトラッキング防止機能が強く、Google のデータを遮断するため、reCAPTCHA の判定が厳しくなる → 「私はロボットではありません」をチェックしただけでは通らず、画像認証が発生することが多い
一応ここまでは、私自身がreCAPTCHA がGoogle サービスと知らなかったので、まずはおさらいをした感じですね。
つぎが肝心のどのような対応をすべきなのかですね。
背景と対応
以下にこのメッセージの背景と対応につき説明します。
1. 背景:Google Cloud との統合
これまで reCAPTCHA は Google Cloud プロジェクトと独立して動作 していましたが、Googleは reCAPTCHA を Google Cloud の一部として統合 しようとしています。
そのため、今後 reCAPTCHA を使用するには、Google Cloud プロジェクトにキーを移行する必要がある ということです。
2. Google のメッセージの意味
2025 年末までに reCAPTCHA キーを Google Cloud プロジェクトに移行してください
✅ 今までの reCAPTCHA キーは、そのままでは使えなくなる(Google Cloud 統合後は無効化の可能性あり)
✅ 移行しないと reCAPTCHA が動作しなくなる可能性がある(スパム防止機能が停止する)
✅ Google Cloud コンソールで reCAPTCHA の管理が必要になる
要するに:「reCAPTCHA を使い続けたいなら、Google Cloud プロジェクトに移行しろ!」ということです。
3. 具体的な対応方法
① Google Cloud プロジェクトを作成する(または既存のものを使う)
- Google Cloud Console にアクセス
- 「新しいプロジェクトを作成」 もしくは 既存のプロジェクトを選択
② reCAPTCHA キーを移行する
- reCAPTCHA 管理画面 にアクセス
- 既存の reCAPTCHA キーを選択
- 「Google Cloud に移行」オプションを探して移行を実施
- 詳細な移行手順は Google が案内を出す可能性が高い
③ 新しい Google Cloud プロジェクトに統合
- reCAPTCHA の API キーを Google Cloud プロジェクトに紐づける
- Google Cloud で reCAPTCHA の設定を管理できるようになる
- reCAPTCHA の利用が Google Cloud の請求体系に入る可能性あり (現在無料の範囲内で使っている場合、大きな変更はないと思われるが要確認)
4. 注意点
✅ 2025年末までに移行しないと、reCAPTCHA が無効化される可能性が高い
✅ Google Cloud の利用規約・料金体系を確認する(今後有料化される可能性も)
✅ 移行後は Google Cloud Console で reCAPTCHA を管理する必要がある
Google Cloud って何?
そもそも、Google Cloud て何者?? よくわからないサービスといきなり連携しなさいと言われても。。。
Google Cloud(Google Cloud Platform, GCP) とは、Google が提供する クラウドサービス のことです。
簡単に言うと、Google のデータセンターを使って、ウェブサイトやアプリを動かせるプラットフォーム です。
✅ Amazon の AWS や Microsoft の Azure の競合
✅ サーバー・データベース・AI・ストレージ・API など、企業向けのサービスが豊富
✅ Google の強力なインフラを活用できる
Google Cloud でできること
Google Cloud には 100以上のサービス がありますが、代表的なものは以下のとおりです。
サービス名 | 機能 |
---|---|
Compute Engine | 仮想サーバー(VPSのようなもの) |
App Engine | Webアプリを簡単にデプロイ |
Cloud Storage | 画像や動画、ファイルを保存 |
BigQuery | データ分析プラットフォーム |
Cloud SQL | MySQL, PostgreSQL, SQL Server のデータベース |
Cloud Functions | サーバーレスでスクリプトを動かせる |
reCAPTCHA Enterprise | スパム・ボット対策 |
Cloud AI/ML | 機械学習・AI開発 |
Google Cloud の特徴
- Google のデータセンターを使える
→ 自前でサーバーを持つ必要がない - スケーラブル(必要に応じてリソースを増減可能)
→ アクセスが増えても自動でサーバーを増強できる - セキュリティが強い(Googleの技術を活用)
→ reCAPTCHA や AI セキュリティも活用できる - 料金は従量課金制(使った分だけ支払う)
→ 無料枠もあるが、大規模になると課金が発生
なぜ Google Cloud が reCAPTCHA に関係するのか?
Google は reCAPTCHA を Google Cloud の一部として管理する方針 に変更しました。
そのため、今後 reCAPTCHA を使うには Google Cloud プロジェクトと連携する必要がある というわけです。
ご存じの通り、WebサイトやHPの問い合わせフォームで、スパム対策のためにreCAPTCHA v2 もしくはv3 が使われています。 これを変更する必要がありそうです。具体的にはGoogle の今後の発表を待つしかありませんが、おそらく以下のような対応が必要になる気がします。
reCAPTCHA の仕様変更による影響
Google の「2025年末までに reCAPTCHA を Google Cloud に移行する」という方針を考えると、すべての問い合わせフォームに影響がある可能性が高い です。
✅ 現在、ほとんどの問い合わせフォームで reCAPTCHA v2 / v3 が使われている
✅ reCAPTCHA の API キーを Google Cloud プロジェクトに移行しないと、問い合わせフォームが動かなくなる可能性がある
✅ 影響を受けるサイト数は非常に多く、ほぼすべての CMS(WordPress、PHP フォーム、Webアプリ)で対応が必要になる
考えられる影響
- 問い合わせフォームが reCAPTCHA を認証できなくなる(動作停止)
site key
/secret key
が Google Cloud に統合されると、現在のキーでは reCAPTCHA が無効化される可能性 あり。- フォーム送信時に reCAPTCHA のエラーが発生し、送信できなくなるリスクがある。
- サイトオーナーが reCAPTCHA の設定を更新しなければならない
- すべての reCAPTCHA v2 / v3 を使っているフォームは Google Cloud プロジェクトにキーを登録し、再設定する必要 あり。
- WordPress、PHP、Node.js などのフォームで コードの変更が必要 になるかも。
- CMS やフォームプラグインのアップデートが必要
- WordPress の「Contact Form 7」や「WPForms」などのプラグインは reCAPTCHA を利用している。
- これらのプラグインも、Google Cloud に対応するために アップデートが必要になる可能性 がある。
特に影響を受けるシステム
✅ WordPress(Contact Form 7, WPForms, Gravity Forms など)
✅ PHP で作られた問い合わせフォーム(多くの企業サイトが影響)
✅ Laravel / Django / Express などの Web フレームワーク
✅ ECサイトのユーザー登録フォームや決済フォーム
✅ 掲示板、SNS、コメント欄などのスパム防止システム
どう対応すべきか?
- Google Cloud に reCAPTCHA を移行する準備を始める
- 2025年末が期限なので、それまでに Google Cloud プロジェクトを作成し、API キーを取得する。
- Google の正式な移行手順を待つ
- Google は今後、reCAPTCHA の移行方法を正式に発表するはずなので、それを確認。
- WordPress やフォームプラグインの公式アナウンスをチェック
- Contact Form 7 や WPForms など、プラグインのアップデートで自動対応される可能性もある。
- reCAPTCHA 以外の代替手段を検討
- Cloudflare Turnstile や hCaptcha など、Google Cloud に依存しないスパム対策を導入するのも選択肢。
今のところは、静かに今後のGoogle の発表を待ちましょう。