⑥ 電池 使用期限 見方を解説|期限切れ電池を使うとどうなる?
乾電池やボタン電池には「使用期限」がありますが、
どこを見ればよいのか分からないまま使い続けている人も少なくありません。
「少し古いだけなら大丈夫」
「まだ電気がつくから問題ない」
そう思って使った電池が、
液漏れ・発熱・機器故障 につながるケースも実際に起きています。
この記事では、
- 電池の使用期限の正しい見方
- 期限切れ電池を使うとどうなるのか
- 家庭・職場で安全に管理する考え方
を初心者向けに、やさしく整理します。
後半では、
在庫管理の視点で見る「電池の期限管理」 にも触れ、
なぜ「放置」が事故やムダにつながるのかを解説します。
H2-1|電池の使用期限はどこに書いてある?
- H3|表示の読み方
- H3|メーカーごとの違い
H2-1|電池の使用期限はどこに書いてある?

電池の使用期限は、パッケージだけでなく電池本体にも必ず表示されています。
ただし、表記方法がわかりにくく、「どれが期限なのかわからない」という声が多いのが実情です。
ここでは、まずどこを見ればよいのかを整理します。
H3|表示の読み方
基本は「電池本体」を確認する
ほとんどの乾電池・ボタン電池では、以下の場所に期限が記載されています。
- 電池側面(単三・単四など)
- 電池底面(ボタン電池・コイン電池)
- 電池外装フィルムの端
表記例は次のような形式が多いです。
- EXP 2028-03
- 使用推奨期限 2027年12月
- Best before 2026
この場合、
👉 「EXP」「使用推奨期限」「Best before」=使用期限
と考えて問題ありません。
「製造年月」と間違えやすい表示に注意
一部の電池では、
- 2023-11
- LOT 2311
といった表記があり、これを期限と誤解しがちです。
しかしこれは多くの場合、
製造年月やロット番号を示しています。
判断のポイントは以下です。
- 「EXP」「期限」「Best before」→ 使用期限
- 数字のみ・LOT表記 → 製造情報の可能性が高い
迷った場合は、パッケージ裏の説明を見るか、メーカー公式情報を確認しましょう。
H3|メーカーごとの違い
電池の使用期限表記は、メーカーによって書き方が異なります。
主な違いの例
- 年月をそのまま表記(例:2028年3月)
- 西暦+月のみ表記(例:2028-03)
- 英語表記(EXP / Best before)
- 製造年のみ表示+保存年数を別記
特に海外メーカーや業務用電池では、
期限が「明示されていない」ように見えるケースもあります。
その場合でも多くは、
- 「製造から○年以内に使用」
- 「保存期限○年」
といった形で、使用期限が別途定義されています。
メーカー差が生む管理ミス
家庭や職場で電池管理がうまくいかない原因の多くは、
- メーカーごとに表記がバラバラ
- 期限の見方が統一されていない
- 「まだ使えそう」で判断してしまう
という点にあります。
これは後の章で触れる
期限管理を仕組み化する重要性にも直結します。
H2-2|期限切れ電池を使うリスク

電池は「動けば問題ない」と思われがちですが、
使用期限を過ぎた電池は、目に見えない劣化が進行しています。
家庭でも職場でも、期限切れ電池を使い続けることで
機器故障・事故・管理トラブルにつながるケースが少なくありません。
H3|液漏れ・故障の原因
使用期限を過ぎた電池で最も多いトラブルが液漏れです。
なぜ液漏れが起きるのか
電池内部では、時間の経過とともに以下の変化が起きます。
- 内部電解液の劣化・分解
- 密閉構造(シール部)の劣化
- 内圧の上昇による滲み出し
これにより、
外観は問題なく見えても、内部では限界状態になっています。
故障につながる具体例
- リモコン・時計内部の端子腐食
- おもちゃ・家電の接触不良
- 電池ボックスの破損・変形
特に怖いのは、
👉 液漏れ後に清掃・交換しても機器が復旧しないケースです。
これは在庫管理の現場で言えば、
「劣化在庫を出荷してクレームになる」状態と本質的に同じです。
H3|事故につながるケース
期限切れ電池は、まれに事故リスクも伴います。
想定される事故例
- 発熱による機器変形
- 電池破裂(特に高温環境)
- 子ども・高齢者が触れて化学火傷
特に注意が必要なのは、
- 夏場の車内放置
- 直射日光の当たる場所
- 複数本まとめて保管している状態
こうした環境では、
期限切れ × 保管環境 が重なり、リスクが一気に高まります。
【在庫管理視点】なぜ期限切れ電池が放置されるのか
期限切れ電池が使われてしまう背景には、
次のような「管理のあいまいさ」があります。
- 期限をチェックするルールがない
- 新旧の区別がついていない
- 「まだ使えるだろう」という感覚判断
これは、
業務用備品・消耗品の期限管理が属人化している状態と同じ構造です。
👉 関連する在庫管理の考え方(内部リンク)
以下の記事は、
期限切れ・劣化・事故を防ぐための管理視点を補強するのに最適です。

H2-3|電池の期限管理をどう行うべきか
電池の期限切れは「うっかり」ではなく、
管理の仕組みが存在しないことが原因で起こります。
家庭でも職場でも、
「誰が・いつ・どのように確認するか」が決まっていなければ、
期限管理は必ず崩れます。
ここでは、実行できるレベルに落とした管理方法を整理します。
H3|家庭での管理方法
家庭では、電池は「消耗品」ではあるものの、
在庫として意識されにくい代表例です。
ありがちな状態は次のとおりです。
- 引き出しに電池が混在している
- 新旧の区別がついていない
- 期限を確認する習慣がない
この状況を改善するために必要なのは、
難しい管理ではありません。
家庭でできる最低限のルール
- 購入時に期限を確認する
- 使用期限が近いものを手前に置く
- 未使用電池と使用済み電池を分ける
- 年1回、まとめて確認する日を決める
これは在庫管理でいう
先入先出(FIFO) を、家庭向けに簡略化した考え方です。
「使い切る順番を決める」だけで、
期限切れは大きく減らせます。
H3|業務用消耗品としての管理視点
職場や施設では、電池は
**明確に「業務用消耗品」**として扱う必要があります。
業務用電池は、
- 非常用機器
- センサー
- リモコン
- 計測機器
など、安全や業務継続に直結する場面で使われます。
そのため、
- 期限切れによる作動不良
- 液漏れによる機器破損
- 交換漏れによる業務停止
といった影響が、家庭よりも深刻になります。
業務で必要な管理の考え方
- 電池を「在庫リスト」に含める
- 使用期限を管理項目として持つ
- 定期棚卸・点検の対象にする
ここで重要なのは、
「減ったら補充」ではなく「劣化する前に交換」
という視点です。
これは在庫管理の現場でいう
在庫回転率・滞留防止の考え方と完全に一致します。
👉 在庫管理の考え方を深める内部リンク(カスタムHTML)
電池の期限管理は、
消耗品全体の在庫管理と切り離せません。
以下の記事で、
在庫回転・消耗品管理の基本を補強できます。
H2-4|まとめ|電池の期限管理は「在庫管理の基本」
電池は身近な消耗品ですが、
使用期限を意識しないまま使われやすい代表例でもあります。
しかし実際には、
- 期限切れによる液漏れ
- 機器の故障
- 非常時に使えないリスク
といった問題を引き起こしやすく、
「小さな在庫」だからこそ管理の重要性が高い存在です。
電池管理で押さえておきたいポイント
- 使用期限は 電池本体で確認できる
- 表示方法は メーカーごとに異なる
- 期限切れ電池は 動いていても安全とは限らない
- 液漏れ・故障・事故の原因になる
これらはすべて、
人の感覚ではなくルールで管理すべき情報です。
在庫管理の視点で考えるとシンプルになる
電池の期限管理は、特別な話ではありません。
- 先に期限が来るものから使う
- 定期的に棚卸・点検する
- 劣化・期限切れは廃棄対象と判断する
これは食品・医薬品・備品管理と同じ、
在庫管理の基本原則です。
家庭でも職場でも、
「誰が見ても分かる状態」を作る
この一歩だけで、
期限切れトラブルは大きく減らせます。
次に見直したいのは「他の期限管理」
電池の期限管理ができていない場合、
他の消耗品・備品でも同じ問題が起きている可能性があります。
- モバイルバッテリー
- 消火器
- ガスボンベ
- 医薬品
これらもすべて、
期限・劣化・安全が関係する在庫です。
順番に管理の考え方を整理していくことで、
安全性と管理効率の両方を高めることができます。
👤 筆者プロフィール|DXジュン(Apice Technology 代表)
「tecn」を運営している DXジュン です。
Apice Technology株式会社の代表として、20年以上にわたり
Web制作・業務改善DX・クラウドシステム開発に携わっています。
普段は企業の現場課題に寄り添いながら、
在庫管理システム/予約システム/求人管理/受発注システム/クラウドソーシング など、
中小企業の仕事を“ラクにするツール”を作っています。
tecn では、業務改善のリアルや、Webシステムの仕組み、 そして「技術が生活をちょっと楽しくしてくれる」ような 日常×デジタルのヒントをゆるく発信しています。
現在の注力テーマは 在庫管理のDX化。 SKU・JAN・棚卸・リアルタイム連携など、 現場で役立つ情報を発信しつつ、 自社のクラウド在庫管理システムも開発・提供しています。
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