韓国でモバイルバッテリーが出火、飛行機が炎上 – リチウムイオン電池の危険性とは?
飛行機でのモバイルバッテリー出火事故が発生
韓国・釜山の金海空港で、乗客が持ち込んだモバイルバッテリーから発火し、飛行機が全焼するという衝撃的な事故が発生しました。この事故により、リチウムイオンバッテリーの安全性について改めて考える必要があります。
リチウムイオン電池は、スマートフォンやノートPC、電動自転車、電気自動車など、私たちの日常生活に欠かせない技術ですが、取り扱いを誤ると発火・爆発のリスクがあります。
本記事では、
- リチウムイオンバッテリーの危険性
- 飛行機内での持ち運びルール
- バッテリーの安全な使い方 について解説します。
リチウムイオン電池はなぜ燃えやすいのか?
リチウムイオン電池は、エネルギー密度が高く、軽量で繰り返し充電できる優れた技術ですが、内部で短絡(ショート)すると熱暴走を起こしやすい特徴があります。
発火の主な原因
- 物理的な損傷(衝撃や圧力で内部のセパレーターが破れる)
- 過充電・過放電(異常な電圧がかかると発熱)
- 不適切な充電器の使用(規格外の充電で発熱)
- 劣化や製造不良(古いバッテリーは不安定になりやすい)
バッテリーが発熱すると、内部の電解液がガス化し、最終的に爆発的に燃焼することがあります。
飛行機内でのモバイルバッテリー持ち運びルール
飛行モバイルバッテリーの飛行機持ち込みルールを詳しく解説
飛行機での移動中、スマートフォンやタブレットなどの充電切れを防ぐために、モバイルバッテリーは多くの人にとって必需品です。しかし、安全性の観点から航空会社や国際規制によって厳しいルールが設けられています。
基本ルール
✅ 機内持ち込みが必須 モバイルバッテリーはリチウムイオン電池を含むため、預け荷物に収納することは禁止されています。過熱や衝撃による発火のリスクがあるため、必ず手荷物として持ち込む必要があります。
✅ 容量制限あり
- 100Wh以下のバッテリー:制限なく持ち込み可能。
- 100Wh~160Whのバッテリー:1人あたり2個まで持ち込み可能だが、事前に航空会社への申告が必要。
- 160Wh以上のバッテリー:基本的に持ち込み不可。
✅ 個数制限 ほとんどの航空会社では、1人あたり2〜3個までのモバイルバッテリーしか持ち込めません。
✅ 安全な保管方法
- 機内では座席下や頭上の収納スペースに保管。
- バッテリー端子をショートしないように専用ケースや耐火ポーチを使用。
- 膨らんでいる・異臭がするバッテリーは使用を中止。
✅ 預け荷物に入れてしまった場合の対応
- 速やかに空港スタッフへ申告し、手荷物へ移す。
- 国際線では厳しく、発見が遅れると廃棄される可能性もある。
✅ 航空会社ごとの違いに注意
- JAL:100Wh以下は制限なし、100Wh〜160Whは2個まで持ち込み可能(事前申告推奨)。
- ANA:160Wh以下は2〜3個まで持ち込み可能。容量が明記されていない製品は持ち込み不可。
航空券を予約する際に、各航空会社の公式サイトで最新の規定を確認することをおすすめします。機でのバッテリー持ち込みには厳しいルールがあります。特に国際線では、以下の点に注意が必要です。
✅ 機内持ち込み可
- 100Wh以下のバッテリー(スマホ・一般的なモバイルバッテリー)
- 最大160Whまでのバッテリー(航空会社の許可が必要)
❌ 預け入れ荷物禁止
- モバイルバッテリーやリチウムイオン電池は手荷物として持ち込むことが義務付けられている(預けると火災発生時に対応できないため)
最近のアナウンス(2025年7月)各航空会社でモバイルバッテリー、リチウムイオン電池は手荷物で持ち込んでもたない置かないで、手で持っていてくださいとの指導を始めているようです。 7月に山手線でモバイルバッテリーが発火したりしており、十分気を付けましょう。
⚠ 持ち運びの注意点
- バッテリーは裸のままにせず、専用ケースや耐火袋に入れる
- 充電中のバッテリーは常に監視する
- 過去に発火報告のある製品(安価な無名ブランドなど)は避ける
バッテリー火災を防ぐためのポイント
モバイルバッテリーやリチウムイオン電池を安全に使うために、以下の点に注意しましょう。
- 純正品・安全基準を満たした製品を使う
- PSEマーク(日本)、CEマーク(欧州)、UL認証(米国)を取得している製品を選ぶ
- 衝撃や高温を避ける
- バッテリーを落としたり、強く押したりしない
- 直射日光が当たる車内など、高温環境では保管しない
- 適切な充電器を使用する
- 過充電を防ぐため、メーカー推奨の充電器を使用する
- 充電中に異常な発熱がある場合はすぐに使用を中止する
- 充電しっぱなしにしない
- 長時間の充電や、充電しながらの使用は発熱の原因になる
- バッテリーの寿命を把握し、劣化したものは交換
- 3年以上使用したバッテリーは早めに買い替える
- 充電がすぐになくなるバッテリーは劣化のサイン
EV(電気自動車)も安全とは言えない – 火災事故の実例
近年、EVのバッテリー火災も報告されています。
- BYD、テスラ、ジャガー、VWなどのEVが延焼した事例
- 衝突事故後のバッテリー暴走、充電中の発火
- 火災が発生すると鎮火が困難で、長時間燃え続けるケースが多い
EVは高度な安全管理がされているものの、完全にリスクゼロではありません。モバイルバッテリーだけでなく、EVのバッテリー管理にも十分注意が必要です。
燃えない 発火しない バッテリーが出ました 発火しないモバイルバッテリー
最近 エレコムから出たモバイルバッテリー従来のリチウムイオン電池ではなくナトリウム電池をつかって、非常に燃えにくい電池が登場しました。エレコムさんやりますね! 人気商品のようです。
【旅行にも安心】爆発しないモバイルバッテリーはコレ!ナトリウム電池にも注目
まとめ – 安全な運用を心がけよう
今回の飛行機火災事故を受け、改めてリチウムイオン電池の危険性が注目されています。モバイルバッテリーやEVバッテリーを安全に使用するために、
✅ 適切な製品を選ぶ(安全基準を満たしたバッテリー)
✅ 正しい充電方法を守る(過充電・過放電を防ぐ)
✅ 持ち運び時のルールを確認する(飛行機では手荷物扱い)
✅ 異常があればすぐに使用を中止する(発熱や膨張は危険信号)
どんなに安全設計されたバッテリーでも、使い方を誤れば発火・爆発のリスクがあります。 安全意識を持ち、正しく運用することが何よりも重要です。
コメント